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リポート:フィットネスアポロに聞く、プロスポーツを支援する「SportsCode」

Macが支えるトップアスリートの頭脳

2008年05月31日 16時30分更新

文● MacPeople編集部 永水和久

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スポーツとMac」──と聞いてもピンとこない人がほとんどだろう。しかし今、世界のトップアスリートにとって、Macは欠かすことのできない存在なのだ。

東京・品川の(有)フィットネスアポロ デジタル・スポーツ・ソリューション事業部の橘 肇氏によると、'07年ラグビー・ワールドカップ・フランス大会の優勝国である南アフリカをはじめ、準優勝のイングランドと第3位のアルゼンチンの3国が揃って取り入れていた秘密兵器が、Macと「SportsCode」というソフトだという。

SportsCode」は、FireWire接続のビデオカメラからアスリートの動きをMacに取り込み、データベース化して戦略分析やフォーム矯正に活用できるOS X専用の分析ソフト。競技に応じて抽出する要素を自由に設定できるのが特徴で、例えば、得点/失点に絡んだプレーはもちろん、「12番の選手」が「左からせめて」「得点したプレー」──といったような、複数の要素でシーンを抽出可能だ。ホッケーの国際審判ドン・プライアー氏が考案し、'96年にオーストラリアで開発がスタート。同じくオーストラリアのスポーツテック社が世界的に販売している。

データベース化の手順その1

「SportsCode」によるデータベース化の手順では、まずは試合を撮影して素材を用意するところから始まる

データベース化の手順その2

次にスポーツの種目にちなんだプレーのボタンを作成する。図はサッカーを例に、「シュート」ボタンを作成したところ

データベース化の手順その3

続いてボタンに映像を割り当てていく。割り当てたボタンをクリックすることで、映像がスムーズに再生される

SportsCode」は'00年のシドニー五輪でオーストラリアチームが取り入れ、同国最多となるメダル58個(金16個/25個/17個)をもたらしたことを機に、米国やヨーロッパをはじめとした世界各国のアスリートたちへ一気に普及。記憶に残る'02年の日韓サッカー・ワールドカップでベスト4入りした韓国の躍進も、「SportsCode」に支えられたものだったという。

このほか、主な導入例には次のようなものがある。

 サッカー
 イングランドプレミアリーグ20チーム中14チーム
 オランダエールディビジ18チーム中8チーム
 '06年オーストラリア代表
 ラグビー
 国際ラグビー評議会上位15カ国中13カ国
 '03年ワールドカップ参加20カ国中10カ国
 バスケット
 シアトルスーパーソニックス
 ホッケー
 '06年ワールドカップ参加12カ国中10カ国
 HCロッテルダム

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