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2007年03月28日更新

第6回 長時間労働が当たり前の世界……。 だからこそ、忘れてならない「過労死」対策!

社会保険労務士 中谷充宏  ワタシとカイシャの深ーい溝 労働環境の危険な落とし穴

昨今、ホワイトカラーエグゼンプションの問題などにより、被雇用者の就業形態に関心が高まっている。「残業代がでない」「定年年齢が延びる」など、うかうかしていると就業先の制度は次々変貌し、自分の身に襲いかかってくるかもしれないのだ。病気、けが、失業や老後に関わる労働保険や社会保険、自分の会社の制度をきちんと把握しておかなければ、自分の幸せを勝ち取ることはできない。“お仕事”にしか関心がないSEは危ないかも!?

まずは、過労死認定基準について

 今回は、読者の皆さんはあまり耳にしたくないであろう過労死についてのお話をします。 過労死とは、簡単にいうと休日不足や長時間労働によるストレスや慢性的疲労の蓄積で突然死することです。2001年に過労死の労災認定基準(労働者災害補償保険認定基準)が緩和され、蓄積疲労による死亡が過労死認定対象となりました。過労によるものかどうかの判定基準となる期間は、それまでの死亡発症前1週間程度から6カ月、また残業時間においての規準は、直前の1カ月で100時間などと数値に示され、より具体化されました。

 SEにとって、システム開発の納期が迫ってくれば、会社に寝泊りするなど月に100時間以上の残業なんてよくある話です。しかし、実際過労死した場合の認定は、仕事との因果関係の立証が難しいため、脳・心臓疾患の労災認定申請のうち、認められるのは一割程度と少ないのが現状です。

過労死の前兆は、自分で把握しておく

 過労死の前兆には、全身の疲労感、胸痛、冷汗、息切れ、首や肩の凝り、手足のしびれ、頭痛などがあります。片手がしびれたり、ペンを落としたりするような場合は、脳梗塞などの脳血管障害が考えられます。

 私が勤務していた部署で過労死になられた方は、仕事では納期目前、プライベートではご子息が遠方の大学に合格し引越し等のお手伝い、と多忙な時期が重なり、「なかなか風邪が抜けないんだよね……」と周囲に漏らしていたとか。長時間労働が続き、こういった症状が少しでも現れたなら、何よりも優先して医師の診断を受けましょう。また「多少疲れが長引くかな……」というときなら、過労死予防チェックをネット上でやってくれる無料サービスもありますので、一度試してみてはいかがでしょう。

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