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TDKは研究開発・製造に専念

TDK、米イメーション社に記録メディア販売事業の譲渡を発表

2007年04月19日 22時48分更新

文● 編集部

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TDK(株)は19日、記録メディアの販売事業を米イメーション社に譲渡し、かつ“TDK”ブランドの使用も許諾することで合意したと発表した。両社は今後協力して、記録メディアのリーディングカンパニーを目指すとしている。

イメーションはこの譲渡の対価として、自社株約17%分の新株発行(約2億8000万ドル)と、現金約2000万ドルを合わせた約3億ドル(約360億円)をTDKに支払う。譲渡の完了は今年第3四半期(7〜9月)をめどにしており、この譲渡完了に併せて、日本のTDKマーケティング(株)のほか、世界9ヵ国でTDKの販売事業に関わる従業員約400名をイメーショングループに移籍するとしている。また、TDKはイメーションの普通株式を約17%保有する筆頭株主となり、取締役会の役員1名の派遣も可能となる。

譲渡の条件として、TDKが米イメーションの全発行株式22%以上を保有しないことで合意しており、今後TDKは米イメーション株を20%まで取得することも表明している。

今後TDKは、Blu-rayディスクや、LTO(Linear Tape-Open)規格などの業務用磁気記録テープの研究開発/製造事業のほか、OEM事業(供給先はイメーション以外も含まれる)に専念。イメーションはTDKから製品の供給を受け、TDKブランドを引き継ぐ形となる(今後も店頭にTDKブランドの製品が並ぶ)。

イメーションは、従来から同一カテゴリーの市場で複数の製品ブランドを展開するビジネス戦略“マルチ・ブランド戦略(multi-brand strategy)”を採用しており、米国では“Imation”“Memorex”などのブランドを展開している。今後はこれに“TDK”ブランドが加わることになる。

従来からTDKはイメーションに記録メディアをOEM供給する関係にあった。TDKによれば、Blu-rayディスクの開発はTDKとソニー(株)だけが行なえるとしており、その高い開発力や製造技術などと、米国に本社を構え世界60ヵ国(TDKは世界9ヵ国)で販売事業活動を行なうイメーションのグローバルな販売力とが今後、TDKブランドを通してお互いをさらに補完しあう関係となるとしている。

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