アップルが、Windows XPからVistaへの乗り換えを検討するユーザーをターゲットにした勧誘に躍起だ。
「Windows Vistaは脅威ではない」
アップルのCFO(最高財務責任者)、ピーター・オッペンハイマー氏は、5〜8日にサンフランシスコで開催されたモルガン・スタンレー・テクノロジーカンファレンスの席上で「Windows Vistaはまったく脅威とは見ていない。Leopardの発売によって、アップルの株価は今年後半にはさらにハネ上がるだろう」と息巻く。
このスピーチは、アップルのウェブページでもストリーミング放送されている(参考リンク)。同氏は、「マイクロソフトがVistaを開発している間にわれわれは5回、Mac OS Xをリリースした」などの成果も強調した。
さらに、2006年の第4四半期には同年明けに比べ、米国内でのパーソナルコンピューター市場におけるシェアを全体の4.7%まで引き上げたこと、Parallelsを利用することでWindows環境も併用できることも付け加えている。
噂のキャンペーンが早くも日本上陸
アップルがWindows Vistaを挑発するのはこれが始めてではない。Leopardのお披露目となった2006年のWWDCでの垂れ幕にはじまり、お馴染みのTV CM“Get a Mac”シリーズでも繰り返し揶揄し続けてきた。
最近ではMac系のニュースサイトや噂サイトで、米アップルのオンラインストア“Apple Store”が掲載したキャッチコピー「Go beyond Vista. It's time to get a Mac」(Vistaの先へ行こう。今こそMacを手に入れるとき)の広告が話題に上っているのを目にした人もいるだろう。
この話題のキャンペーンだが、ついに日本のオンラインのApple Storeでも開始された。
Apple Storeのトップに表示されるこのバナーをクリックすると、「Vista? Macを始めよう」のヘッダーが目を引く専用のページが開く。
このページでは、Vistaが要求するようなハイスペックのマシンがなくても最新鋭のOS(Mac OS X 10.4 “Tiger”)が手に入ること、MacでもWindows環境の書類の多くを開けること、Parlallesを利用することでWindowsを併用できることなどをアピールしている。
なお、気になるMac OS X 10.5 “Leopard”に関しては今春の発売とだけ発表されており、詳しい発売日程や必用なマシンスペックなどはまだ明らかにされていない。
Windowsマシンの下取りで査定額が10%アップ
またアップルでは、5月31日までの期間、オンラインのApple StoreでMacを購入した場合、不要になったWindowsマシンを通常の査定価格よりも10%アップで下取りする「Apple Store下取りサービス」も行なっている(Mac本体を下取りに出す場合は15%アップ)。
これは(株)ソフマップの下取りサービスと連動したキャンペーンで、Apple Storeからの購入後、所定の申し込み用紙に必用事項を記入のうえソフマップに連絡すると、マシンを回収してもらえるというものだ。
ちなみに、アップルが開催中の「Mac + Office キャンペーン」や「Mac&iPod 学生対象キャンペーン」などとの併用で、さらに安価にMacを購入することも可能だ。ほかにもいくつかのキャンペーンが実施中なので、Macの購入を考えている人は目を通しておくといいだろう。