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工事現場を支える建機の技術――“ちえものづくり展”PART-IIが開幕

2007年01月19日 17時00分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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人工筋肉やペーパーICタグ、さらにバイオトイレにも注目

“人工筋肉”

2つの電極で挟んだプレートに通電すると、電圧に応じてくねくねと曲がる“人工筋肉”の様子

絞り板の調整などに使われるアクチュエーター

携帯電話機のカメラでは絞り板の調整などにアクチュエーター(人工筋肉)が使われている

建機以外の展示物も一部刷新されており、例えば携帯電話機のAF機構(ピントや絞りの調整)に使われる“高分子アクチュエーター(人工筋肉)”(イーメックス(株))、従来は銅線などを使うためにボール紙のリサイクルが難しかったRFID(無線ICタグ)のアンテナ部分に特殊な高導電性インクを印刷することでリサイクルが容易になった“ペーパーICタグ”((株)テクノリンクス/兵庫県紙器段ボール箱工業組合)、などIT関連でも見所が多い。

“マッキベン式人工筋肉”

(株)日立メディコの下肢用CPM(他動運動)装置『pnue motion(ニューモーション)』。こちらも“人工筋肉”だが、空気の圧力で伸び縮みを実現する“マッキベン式”と呼ばれるもの。膝関節の曲げ伸ばしを補助して患者のリハビリを助ける医療用器具で、現在は病院などに導入されている

リハビリ用ロボット『TEM LX2』

同じく(株)安川電機のリハビリ用ロボット『TEM LX2』。リハビリ担当医はまだまだ人数が少なく、付きっきりで介護・補助する必要があるため、こうしたロボットの導入が必要とされている

リハビリ用ロボット『TEM LX2』

(株)ユビキたスの児童見守り装置“どこ・イルカ”の分解パーツも展示されていた

“ペーパーICタグ”

金属製アンテナを使わず、ボール紙のリサイクルが容易になったという“ペーパーICタグ”。ICそのものも紙のリサイクルに不要な部品だが、ICは紙を溶かした段階で沈殿・分別できるそうだ

個人的には、豪華なソファーのように意匠を凝らした介護用家具調いす式“バイオトイレ”『バイオラックス』(正和電工(株))に興味津々だった。排泄物をバイオ処理する材料はおがくずのみで、特別な薬品や添加物は不要。おがくずを撹拌しながら50℃まで加熱処理するため大腸菌が死滅し、臭いはなくなるという。開発当初はさほど注目されなかったそうだが、北海道・旭川の旭山動物園に導入されるなどしてメディアの関心が高まり、海外からの引き合いも来ているという。

バイオトイレ『バイオラックス』

個人的に興味があったのはバイオトイレ『バイオラックス』。普段は家具調のソファーとしても利用できる

バイオラックスの中身

50℃に暖めるながらおがくずを撹拌することで、バクテリアの作用により排泄物が分解される。最後はにおいのない肥料として庭や家庭菜園などに再利用できる

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