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ASCII Power Review 第125回

超小型アクションカメラがバージョンアップだ

Insta360 GO 2 実機レビュー = 小さいままで動画もスタミナもパワーアップだ!

2021年04月30日 13時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 Insta360は親指サイズの超小型アクションカメラ「Insta360 GO 2」を発売した。本製品は2019年9月に発売された「Insta360 GO」の後継モデルで、動画解像度の向上、防水性能の強化、バッテリー駆動時間の延長など様々な強化が図られているが、最大の進化点は意外なことに充電ケースである。

 充電器としてだけでなく、リモコン、三脚としても利用可能となり、日常の1コマを手軽に切り取れるカメラになったのだ。

「Insta360 GO 2」実売価格3万7000円前後

カメラとしての基本スペックをチェック
動画解像度が向上

 「Insta360 GO 2」に積んでいるレンズは35mm換算で11.24mm、絞り値はF2.2。イメージセンサーのサイズは1/2.3型だ。シャッター速度は動画がマニュアルで1/8000~1/30秒、シャッター優先で1/8000~1秒、写真がマニュアルで1/8000~120秒となっている。ISO感度はISO100~3200だ。

 動画解像度は2560×1440ドットと1920×1080ドットの2種類があり、フレームレートが標準(ベーシック手ブレ補正)とプロ動画モード(FlowState手ブレ補正)で50/30/25/24fps、HDRで25/24fps、タイムラプスとタイムシフトで30fps、スローモーションで120fpsとなっている。ちなみに、ベーシック手ブレ補正とFlowState手ブレ補正の最大の違いは、後者が映像の「傾き」を補正することだ。

 写真解像度は16:9で2560×1440ドット、1:1で2560×2560ドット、9:16で1440×2560ドット、Film Panoramaで2938×1088だ。

 新旧モデルの違いについては、公式ブログの機能比較表を補足し、再構成したので下記を参考にしてほしい。

まったくの別物に大進化した「充電ケース」

 ある意味、本体よりも大きく進化したのが充電ケースである。初代機の充電ケースはあくまでも充電と、スマホと接続してデータをやり取りするためのものだったが、今回の充電ケースには画面と操作ボタンが用意された。

 これによりスマホと接続しなくても、現在の撮影モード、バッテリー容量、ストレージ容量を確認でき、また充電ケースから取り外してもBluetooh経由で接続されるので遠隔操作が可能となった。

 さらに三脚足が付いており自立させられる。初代機用にも同様の充電ケースを販売してほしいと思うぐらい便利なアイテムだ。

本体前面。レンズの下にあるのは動作インジケーター

本体上部にマイクを内蔵

充電ケース。ちなみにカメラ本体には210mAh、充電ケースには1100mAhのバッテリーが内蔵されている

充電ケースは充電器、リモコン、三脚の機能を兼ね備えている。画面で各種情報を確認し、左のボタンで撮影、右のボタンでモード切り替えできる

カメラ本体と充電ケースは7つの金属接点で接続するほか、取り出した際にはBluetooth経由で接続し遠隔操作可能だ

左からマイク穴、USB Type-C端子、三脚ネジ穴

背面の足を広げると自立する。また中央ヒンジで角度調節可能だ

 カメラ本体を装着するためのアクセサリーも着実に進化。なかでも帽子やヘアバンドなどに装着できる「簡易クリップ」は角度調整が可能となり、手元撮影をしやすくなった。

 またピボットスタンドはカメラ部をスタンド側に向けることで、レンズ部を保護できる。1/4インチネジマウントと2プロングマウントアクセサリーに対応する「Insta360 GO 2 マウントアダプターバンドル」(2640円)を購入すれば、さらに撮影の幅が広がるぞ。

通常版には、説明書、本体、充電ケース、USB Type-C充電ケーブル、レンズ保護フィルター(装着済み)、簡易クリップ、磁気ペンダント、ピボットスタンドが付属。筆者が購入した「自撮り棒キット」には、レンズ保護フィルター×2と、70cm自撮り棒が付属していた

簡易クリップは角度調節が可能

磁気ペンダントは服越しに挟んで固定する

ピボットスタンドは底面に粘着テープが貼られている。またカメラ部を回転させてスタンド側に回せば、レンズを保護できる

簡易クリップは比較的視点に近いことから見たままの映像を撮影できる

磁気ペンダントは取り外しがラク

ピボットスタンドの粘着テープは何度でも貼り直し可能。かなり強力なので壁紙などに貼る際には注意したい(※車などに装着する際には安全に配慮し、自己責任でお願いします)

70cm自撮り棒は自撮りだけでなく猫ちゃんなどの撮影にも重宝する

充電ケースに三脚ネジが用意されているので、クランプアクセサリーを用意すれば自転車などにも装着できる。ただしどうしてもヒンジが動いてしまうので、確実に装着するなら「Insta360 GO 2 マウントアダプターバンドル」などを購入したほうがいい

サイズを考えれば画質は満足 風切り音は対策が必須

 それでは実際に「Insta360 GO 2」で撮影した動画、写真を見ていただこう。なお特に断りがない場合は、「Insta360 GO 2」で撮影した動画、写真はデータをWindows PCに読み込み、編集ソフトウェア「Insta360 STUDIO 2021」でファイルを書き出している。

 動画は標準、Pro Video、HDR、タイムラプス、スローモーション、写真は標準、インターバル写真、ナイトショットを試してみた。寸評はそれぞれの動画、写真の下に書いてあるのでそちらをご覧いただきたいが、総合的な画質は悪くないと思う。もちろん4K動画と比べれば解像感はそれなりだが、カメラ本体のサイズを考えれば大満足だ。

 ただし風切り音がかなり盛大に入る点は覚悟したほうがいい。走ったり、ちょっと風が吹くだけでも影響を受けるので、音声はカットするか、べつの機材で録するべきだ。

これが編集ソフトウェア「Insta360 STUDIO 2021」。Pro Video、HDR、タイムラプス、タイムシフトの生データは2880×2880ドットで記録されており、本ソフトやスマホアプリからアスペクト比を指定したり、手ブレ補正(FlowState手ブレ補正/FPVブレ補正)やFOVオプション(超広角/アクションビュー/リニア/狭角)などを設定して書き出しを行なう。

こちらはスマホ用アプリ「Insta360」。Wi-Fi経由で動画、写真を取り込み、すぐにSNSなどに共有できる

動画-標準(簡易クリップで帽子に装着)。カメラの傾きは補正されないが臨場感ある映像だ。なお、動画では全体的に風切り音が気になる。

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