ASCII Power Review 第66回
フラッグシップ一眼レフを買い続けてきた岡田Cマンが徹底テスト
EOS-1DX MarkⅢ 実機レビュー = プロの道具はキレが命なのだっ!!
2020年03月09日 13時00分更新
キヤノン一眼レフのフラッグシップとして「EOS-1DX MarkⅢ」が発売となった。五輪やプロなどトップクラスのスポーツでの決定的瞬間を捉えるため、AFや連写など最高峰の性能を備えたプロカメラマン向けモデルである。
そのため一般ユーザーには縁遠いと思うかもしれない。しかし実際に撮影してみるとカメラ好きなら欲しくなる魅力的な一台だった。
バッテリーグリップが一体になったような大柄のボディーで重量もヘビー級。しかし両手でしっかり構えれば、左手でバランス良く底面を支えられる。おかげで小型カメラのように構えたときに窮屈にならず、思ったほどは重さを感じさせないホールド感だ。
新インターフェース搭載
スマートコントローラーでAF操作も
ボディーが大柄なぶんバッテリーも大容量で、撮影可能枚数はファインダー撮影時約2850枚と、一般的な一眼レフを比べても抜群のスタミナを誇る。さらに残量や撮影枚数、劣化度などの情報を確認することができるので、電源管理もしやすい。
USBでの充電や給電はおこなえず、オプションの外部電源もACしか無いが、これだけの大容量なら予備バッテリーさえ準備しておけば電源に困ることはないだろう。
上面左肩には撮影モードにAFやドライブの指定ボタン。右肩には露出補正やホワイトバランスなど、撮影時によく設定する機能が単独のボタンで割り当てられ、操作はしやすい。またISO感度ダイヤルには突起があり、ファインダーをのぞいたままでも、指先の感覚で確認できるのは気が利いている。
背面にはEOSシリーズ伝統の電子ダイヤルを配置。秀逸なのが「AF-ON」ボタンに搭載された新機能の「スマートコントローラー」である。
指の動きを光学的に検知して、なぞるだけで測距点の移動ができる。実際に使ってみると従来のマルチコントローラーと比べ、段違いにスムーズな操作感だ。感覚的には液晶画面をなぞって測距点移動をおこなうタッチパットAFに近いが、スマートコントローラーのほうが微妙な指先の動きでも敏感に反応してくれる。
またAF-ONボタンでAFを作動させる親指AFは、以前ならAF作動と測距点移動を別のボタンで操作しなければならなかったが、スマートコントローラーの搭載で1つのボタンおこなえるようになった。おかげでAF操作は飛躍的に向上ている。
背面液晶は固定式だが、ライブビュー撮影や再生時にくわえ、メニューなどの設定でもタッチ操作がおこなえる。
メニュー画面は2段のタブで構成されているので、ダイヤルでは移動に手間取ることもあったが、タッチなら即座に目当ての項目に辿り着け素早く操作することができた。さらに2本指でタップすると画面が拡大表示される。細かい文字が見えにくくなってきた世代には優しい機能だ。
側面の端子類も豊富で、WiFiトランスミッターを装着する拡張システム端子や画像の転送を行う有線LAN端子などを備えているのがプロ機らしい。
秒16コマ連写は圧巻
自分の写真のウデが上がった気分
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