9月には「ボーダーランズ3」、10月には「Call of Duty: Modern Warfare」といった注目ゲームタイトルが登場し、年末に向けてPCでプレイしたい大作タイトルが増えつつある。近年の大作タイトルはクロスプラットフォームでリリースされることがほとんどだが、高画質・高フレームレートでプレイできるという点で、PCゲーミングは依然として魅力的だ。
10月末にはNVIDIAがミドルレンジGPUの新製品「GeForce GTX 1660 SUPER」をリリースしているが、年末商戦を控え、ゲーミングPCを購入したい、PCゲーム用のGPUの買い替えを検討しているという人もいるだろう。この特集では、ハイエンドGPUからミドルクラスGPUでのベンチマークなどを通じ、注目のゲームタイトルに合わせたGPUの選び方を紹介しよう。
GDDR6メモリの採用で生まれ変わった「GeForce GTX 1660 SUPER」
10月29日に販売開始されたばかりの「GeForce GTX 1660 SUPER」は、GeForce GTX 1660のメモリーをGDDR6に換装したマイナーチェンジモデルともいうべきGPUだ。GPUダイはTuringベースのTU116、CUDAコア数は1408基、ベースクロック1530MHz、ブーストクロック1785MHzといったスペックはそのままに、メモリーのみをデータレート14Gbpsの6GB GDDR6メモリに乗せ換えることで性能アップに成功している。上位モデルのGeForce GTX 1660 Tiに搭載されている12Gbpsのメモリーよりも高速なため、メモリー速度が効くタイプのゲームではGTX 1660 Tiに比肩するパフォーマンスを見せる場合もあるようだ。
モダンなシェーダーを使った新しいタイトルで大きく性能を延ばす、というTuring世代GPUの傾向はそのまま引き継いでおり、NVIDIAの資料では旧世代のミドルGPUであるGTX 1060に1.5倍の差をつけるパフォーマンスをうたう。消費電力はGTX 1660比で5Wの微増、初出価格はほぼ10ドルの上昇でほぼ変わらずと、GTX 1660の性能の底上げとしては十分魅力的なGPUになっている。
国内での各モデルの販売価格は、現時点で3万円代前半から後半といったところ。すでにGTX 1660やGTX 1660 Tiを購入したユーザーが乗り換えるほどのうまみはないが、フルHD解像度でのゲーミングには十分な性能があるため、コスパ派ユーザーにとっては注目すべきGPUだ。
次世代を意識したハイクオリティーなPCゲームが増加中、今買うならミドル以上のGPUが吉?
先に述べた通り、「ボーダーランズ 3」や「Call of Duty: Modern Warfare」といった大作タイトルが立て続けにリリースされている昨今だが、注目すべき傾向として、次世代を意識した超高画質設定、特定メーカー製品のみ適用可能な機能の実装が徐々に増えてきている。これらはGPUの選び方にも関わってくるため、頭に入れておきたい要素だ。
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