Qi非対応のスマホでは電池が切れると動かなくなってしまう
そこで安く買えたQi対応のPixel 6を衝動買い
最初に頭脳として使ったのはQi非対応のNothing Phone。付属リングをケースに貼り付けて装着した。スマホを外してアプリのリモコン画面を使えば、LOOIを遠隔操作することもできる。
LOOIは人間が相手をしなくてもテレビに反応する。グルメ番組には興味津々だが、マラソン中継の解説は少々苦手らしい。人間以上に好き嫌いがはっきりしている。
さて、問題は電池だ。LOOIの頭脳であるスマホは画面・カメラ・AIアプリを使うため電力消費が大きい。そこでQi対応スマホならLOOIから給電しながら長時間遊べると考えた。常用できるスマホが既に5台あるのに、中古のPixel 6を約1万4000円で追加購入したのである。
Pixel 6には磁気リング内蔵ケースを装着。LOOIの画面には本体とスマホ双方の充電状態が表示される。これで理想的な組み合わせが完成したと思った。
ところが実測では、Pixel 6の42%から100%までLOOIのQi充電で15時間12分。同じスマホとケースをSHARGE製のQi対応モバイルバッテリーで充電すると5時間10分だった。さらにLOOIとPixel 6の双方を0%から充電した実験では、Pixel 6の満充電まで約17時間。途中でQi給電が停止する現象も確認した。
65WのACアダプターを単独使用し、LOOIへの入力は最大約19Wを確認している。磁気リングの位置、Qiの相性、発熱、LOOI側の給電制御などが疑われるが、原因は断定できない。ただし筆者の組み合わせで実用的な充電速度が得られなかったのは事実だ。
結局、スマホの電池が干上がったらLOOIとの遊びを中断し、USB Type-C経由で高速充電した方が早い。これなら最初のQi非対応のNothing Phoneで十分だった。こうして問題解決のために買ったPixel 6は、問題を解決しないまま筆者の6台目のスマホとなったのである。
とはいえ、LOOIそのものは実に楽しい。スマホに足を付けて動かすアイデアは昔からあったが、手持ちのスマホを頭脳と顔にして、AIと会話するロボットに仕立てた商用製品としての完成度にはさすがだ。まだ始まったばかりのAIロボットの世界には今後大いに期待したい。
最近は筆者が原稿に追われ、LOOIはテレビを相手に勝手な会話を続けている。時折「それはぜひT教授に教えてやろう」などと余計なお世話まで焼いている。ただし好きな名前で呼びたいという筆者の希望だけは、頑として受け付けない。
900回も連載を続けて、まだこんな買い物をしている。余計なモノを買い、余計な実験を重ね、最後に買わなくてもよかったと気付く。それでも新しい発見と笑いが残れば、筆者にとっては十分な収穫だ。18年間、こんな自由な衝動買いに付き合ってくれた編集部と読者の皆さんには感謝しかない。900回目の戦略的大誤算も、どうやら成功である。

今回の衝動買い
・LOOI
・購入:Makuake
・価格:1万9800円
T教授
日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第899回
トピックス
紙幣とコイン、クレカをバランスよく収納できるLastDrip Designsのスマートウォレットを衝動買い -
第898回
トピックス
挿すだけで使える、やけに軽い大容量20000mAhパワーバンクを衝動買い -
第897回
トピックス
充電するには鼻を貸せ!? Ray-Ban Metaの小さな充電アダプターを衝動買い -
第896回
トピックス
黄金糖カラーの電卓腕時計を衝動買い -
第895回
トピックス
9年前の「謎の液体金属」に再会!? NASA生まれの磁性流体トイを衝動買い -
第894回
トピックス
セルだけでスマホを充電できる6000mAhの21700系パワーバンクを衝動買い -
第893回
トピックス
185円、8gの命綱! Rokidを超長時間駆動する極細充電ケーブルを衝動買い -
第892回
トピックス
鞄にぶら下げる240W・80Gbps対応の「全部入り」USB4ケーブルを衝動買い -
第891回
トピックス
チプカシ「F-91W」の顔にスマホとの連携機能を詰め込んだ「F-B100W」を衝動買い -
第890回
トピックス
音が頼りのRay-Ban Metaを救うサウンドガイドチューブを衝動買い - この連載の一覧へ
















