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TROCCO、COMETAと共に同社のデータ製品戦略を支える新サービスへ

面倒なデータ基盤の運用作業をAIが代行 「primeNumber Autonomous Data Platform」発表

2026年10月15日 13時55分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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データ基盤運用をAIエージェントが肩代わりする「自律型データ基盤」

 同社がAI/データ活用に関わる人を対象に実施した「AI・データ活用実態調査2026」(2026年6月)では、「必要な人数・スキルを確保できている」企業はわずか9.4%にとどまった。運用上で負担になっている作業は、「データ品質の継続的なチェックと修復」(35.9%)、「個人情報・機密情報の検知・除去」(31.9%)、「データソースの追加・接続先の変更対応」(27.1%)の順に多い。

 山本氏も、以前から「データ人材を社内に置けない」「採用も評価も難しい」という顧客企業の悩みを聞いてきたという。AI活用を本格化しようとすれば、データ基盤の課題は避けて通れない。この需要は今後さらに高まると確信しており、「先手を打つ意味でもADPの開発/投入を決めた」と話す。

 ADPの特徴は3つある。1つ目は、ユーザーの依頼に対して、足りないデータの取り込み計画までAIエージェントが作る点だ。

 たとえば営業担当者が、「得意先別の売上を、販促の実施履歴と天候も合わせて見たい」と依頼したとする。AIエージェントはまず、必要なデータがどこにあるかを調べ、すでにDWHにあるもの、まだ接続していないもの、社内にないものに分けて示す。

 足りないデータについては、接続先の候補やオープンデータのAPIを挙げ、手順と見込み日数を添えた計画を作る。社内にないデータは、別のデータで代用する案を出す。データ担当者がこの計画を確認して承認すると、AIエージェントが接続やデータマートの作成、用語集への定義追加まで進めて、依頼した担当者に届ける。

ADPの特徴1:依頼すると足りないデータまでそろう

 2つ目は、データの変化の影響と修正案を、会議や月次締めの前に把握できる点だ。

 従来は、会議や月次締めといった数字を使うタイミングで数字のおかしさに気づき、原因を調べ修正する、という流れだった。ADPを利用することで、AIエージェントが連携先の仕様変更やデータ品質の異常などを巡回して検知し、影響を受けるデータマートやダッシュボード、KPIを特定して修正案を作る。担当者が確認して承認すると本番に適用され、会議の前に数字が直った状態にできるという。

ADPの特徴2:変化の影響と打ち手が先に分かる

 3つ目は、人の判断が積み重なるにつれて、AIエージェントに任せられる作業範囲が広がる点だ。

 AIの提案を毎回承認していると、人の負担が重くなる「承認疲れ」が起きる。しかし、ADPでは操作ごとに「必ず人が見る」「人に通知するだけで進める」「自動で進める」の3段階の設定ができる。本番環境への適用や新しい接続は人が確認し、影響が限定的な修正は通知だけで進める、といった線引きが可能だ。範囲外の変更は、人が確認するまで本番に反映されない。人が承認/却下した判断と理由は監査ログに蓄積され、AIが次回の提案時に参照する。

 たとえば、失敗した夜間バッチを再実行して復旧する操作について、直近3カ月間に実行した48件がすべて無修正で承認されており、巻き戻しもなかったことを根拠に、ADPが「必ず人が見る」から「通知だけで進める」への変更を提案。担当者がその提案を確認して、設定を変更できる。

 「これにより、データを扱う部門は常に最新のデータを高品質に揃えることができ、データ活用やAI適用のリードタイムを大きく短縮できる」と山本氏は説明する。基盤/システム担当者も、障害対応に追われたり、事業部からの依頼に応じ続けることから解放され、より本質的な作業に時間を割くことができるという。

ADPの特徴3:AIが育つほど任せられる範囲が広がる

 山本氏は、「ADPによって、primeNumberは“AI前提企業”への転換を3段階で支える」と語った。

 まず、社内のデータと意味が整い、人もAIも迷わず使えるAI-Readyなデータ基盤を、高速かつ高品質に実装する。その上で各部門/各業務にAIを適用し、意思決定や施策の実行にAIが組み込まれたAI-Nativeな業務/組織にする。これが全社に浸透すれば、人とAIが協調して変化に即応できる「AI-Native Company」となる。山本氏は、「生産性を圧倒的に改善することで、たとえば余剰人員を再配置して新規事業に挑戦するなどのことが実現できる土台を、徐々に作っていくことができる」と話す。

“AIを前提とした企業”への3段階の進化を支えると説明した

 ADPはスイートとして提供し、顧客の状況に応じてTROCCOやCOMETAを構成要素に入れる(TROCCOとCOMETAは、引き続きそれぞれ単体で利用できる)。将来的には、TROCCO以外でパイプラインを運用する環境への対応も検討しているという。

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