ASCII Power Review 第323回
インテルの最新CPU「Core 5 320」を計った!!=15万円台から購入できるフラッグシップ・モバイルPC「XPS 13」実機レビュー
2026年08月27日 00時01分更新
ノートPCやスマートフォンを低価格化するには、さまざまなアプローチがある。今回取り上げるデルの「XPS 13」は、XPSシリーズのエントリーモデルという位置づけだが、ボディの品質やタッチパッド、ディスプレーなどの装備は上位モデルを継承。その一方で、CPUは最新ながらCoreプロセッサー3、メモリーを8GBとする大胆な割り切りが図られている。
これにより、15万円台というXPSシリーズとしては比較的手頃な価格を実現した。
Dellから試用機を借りたので、XPS 13のスペック、ボディーデザイン、品質をチェックしたうえで、8GBという搭載メモリーで実際にどのような用途までこなせるのか、検証してみよう。
最安モデルはメモリー8GB
+3万円で16GBへ変更可能
XPS 13は、OSにWindows 11 Pro、プロセッサーに「インテルCore 5 プロセッサー 320」を採用。メモリーは8GB(LPDDR5x)、ストレージは512GB(PCIe Gen4 x4接続SSD)を搭載している。
このCPUはインテル「Coreプロセッサー(シリーズ3)」でエントリー・ミドルレンジPC向けとして4月に発表となったモデルで、開発コードは「Wildcat Lake」だ。
製造プロセスは最新のIntel 18Aを採用し、「Core Ultra シリーズ3」のPanther Lakeと同じCPUアーキテクチャ(Cougar Cove/Darkmont)とGPUアーキテクチャ(Xe3)を採用した、省エネ型CPUだ。
「Core 5 320」はPコア×2にLPEコア×4の合計6コアで6スレッド、ターボ周波数は4.6GHzで、10~35W動作だ。GPUはXe3コア×2で20TOPS、NPUは16TOPSという性能だ。
ディスプレーは13.4型のタッチ対応2.5K液晶(2560×1600ドット、30~120Hz、500ニト、DCI-P3カバー率100%)を採用。ディスプレー上部には200万画素のフルHDカメラとIRカメラを搭載。また、デュアルアレイマイクも内蔵している。
インターフェースはUSB 3.2 Gen 2 Type-C(10Gbps、DisplayPort、Power Delivery対応)×2を装備。ワイヤレス通信はWi-Fi 7、Bluetooth 6をサポートしている。
本体サイズは296.9×200.66×12.7mm、重量は約1kg。バッテリーは3セル、52Whを内蔵する。バッテリー駆動時間は非公表だ。
本製品は購入時に構成をカスタマイズできる。プロセッサーはCore 5 320、またはCore Ultra 7 355を選択可能。OSはWindows 11 ProとWindows 11 Home、メモリーは8GB、16GB、32GB、ストレージは512GB、1TBが用意されている。キーボードは日本語配列と英語配列、ボディーカラーはストームとスカイの2色から選択可能だ。
ディスプレーとキーボードは
XPSにふさわしいクオリティー
今回試用したXPS 13には、8GBのメモリーが搭載されていた。ご存じのとおり、昨今はメモリー価格が高騰している。昨年まではPCの標準メモリー容量が32GBになろうかという流れも見られたが、2026年は16GBが再び主流となりつつある。そのような状況のなかでも、8GBメモリーという構成はかなり珍しい存在だ。
今回ベンチマークを実施したところ、CINEBENCH 2024とCINEBENCH 2026は正常に実行できなかった。具体的には、ベンチマーク実行時にGPUが必要なメモリーを確保できない旨のエラーが発生して終了する、もしくはそもそも起動しないという症状が発生した。一方、3DMarkのPort Royalは、Core 5 320の内蔵GPUがレイトレーシングに対応していないため実行できなかった。
もちろん、ウェブブラウジング、動画鑑賞、Officeアプリの利用など、用途を限定すれば8GBメモリーでも運用は可能だろう。ただし、8GB以上のメモリーを必要とするクリエイティブ系アプリやゲームを利用するのであれば、カスタマイズ項目として8GBが用意されていたとしても、16GB以上のメモリーを搭載することを強くお勧めしたい。
特に本製品は、購入後にメモリーを増設することができない。3万円で16GBになるので、用途を慎重に見極めたうえで、搭載メモリー容量を選択してほしい。
一方、ディスプレーにはXPSシリーズにふさわしいスペックの液晶パネルが採用されている。13.4型のタッチ対応2.5K液晶は、輝度500ニト、色域はDCI-P3カバー率100%で、クリエイティブ系ワークにも活用できる品質だ。
リフレッシュレートも30~120Hzとなっており、省電力性と滑らかさを両立している。さらにタッチ操作にも対応しており、静電容量式のタッチペンなどを使用すれば、簡単なイラストを描く用途にも活用できるだろう。
今回の試用機には日本語キーボードが搭載されていた。キーピッチは実測19.2mm、キーストロークは実測1.2mm。キーストロークはやや浅めだが、しっかりとしたクリック感が備わっている。打鍵音も比較的低めだ。
タッチパッドは全体が沈み込むダイビングボード構造を採用しているが、クリック感は良質だ。本製品はXPS 13シリーズのエントリー的な位置づけではあるが、キーボード、タッチパッドのフィーリングは上位モデルと遜色ないと言えるだろう。
ウェブカメラの画質は、昨今のモバイルノートPCと比べるとやや低めだ。室内灯下でも十分明るく撮影できるものの、全体的にノイズが多く、細部の解像感もそれほど高くない。
色味はやや暖色寄りで、コントラストも控えめだ。もちろん、ビデオ会議などの用途であれば実用的なレベルはクリアしているが、動画配信などに使用するのであれば、外付けの高画質なウェブカメラを用意したほうがいいだろう。
CPUとGPUは予想通りの速度
バッテリー駆動は20時間に迫る
それではベンチマークでXPS 13のパフォーマンスをチェックしていこう。今回の比較対象機種は、XPS 13でも選択できる「Core Ultra 7 355」を搭載する「ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Edition」だ。
XPS13が積む「Core 5 320」はPコア×2にLPEコア×4の合計6コアで6スレッド、ターボ周波数は4.6GHzで、10~35W動作だ。GPUはXe3コア×2で20TOPS、NPUは16TOPSという性能だ。
ThinkPadの「Core Ultra 7 355」は、Pコア×4にLPEコア×4の8コア8スレッドで、4.7GHz、12~55W動作である。GPUはXe3×4で40TOPS、NPUは49TOPSの性能である。
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