空冷vs水冷クーラーの徹底比較から最新CPUの解説まで、熱気あふれる会場レポート
ASRock×インテルイベントが大阪・なんばで開催。競合製品との生対決も実現したイベントが大盛況!
2026年08月11日 10時30分更新
8月8日、ビックカメラアウトレット×ソフマップなんば店にて、ASRock×インテルイベントが開催された。先だって、5月23日にソフマップAKIBAパソコン・デジタル館で開催されたイベントに続く第2弾のイベントとなる。
イベントの題名は「コスパ番長を決めろ!限界マルチタスク性能検証イベント」。マルチタスク性能を発揮させるCPU冷却の重要性について説く第1セッション、マルチタスクに強い「インテル Core Ultra 200S Plusシリーズ」の解説とマルチタスク性能検証を行う第2セッションの2部構成でイベントは行われた。
出演者はASRockの原口有司氏と、インテルの矢内洋祐氏。2人の軽妙な掛け合いで、CPU冷却の重要性や、Core Ultra 200S Plusシリーズがマルチタスクに強いワケなどをわかりやすく解説していた。
会場はビックカメラアウトレット×ソフマップなんば店8階。用意された席はほとんど埋まっていた。またイベントの様子はYouTubeのASRock公式チャンネルとソフマップゲーミングチャンネルでも配信が行われた
長時間高温に張り付かせないことが、冷却では肝心
第1セッションは「CPU性能を引き出す鍵! 空冷vs水冷で魅せるASRock製クーラーの冷却力とパーツ長持ちの秘訣」と題し、ASRock製の水冷CPUクーラーを軸に、CPU冷却の重要性が語られた。
最初に原口氏は「現在のCPUは賢く、温度の上がりすぎで壊れることはありません。温度が上がりすぎるとサーマルスロットリングという、性能を落としたりシャットダウンする機能が働きます」と語る。
実際のところTjMAX(メーカー公称の最高温度、サーマルスロットリングが発生する温度)は結構マージンを設けられていて、もう少し高温でも動作は可能としながら、矢内氏によると「回路的には大丈夫だとしても、長期的信頼性や寿命が極端に短くなる」とのこと。温度が低ければ寿命も延びるしイイことづくめという結論に至り、ひとつの目安として最大負荷時80℃台という数値が示された。
また、長期間安定運用するためのチェック項目が示され、「BIOSの最新化」の重要性なども語られた。CPUメーカーは「新しいBIOSが出たらすぐ更新して欲しい」と言い、マザーボードメーカーは「安定しているならむやみに触らないで」と言うスタンスの違いが語られていて面白かった。ただ最近のマザーボードはBIOSフラッシュバックで簡単にBIOSの巻き戻しもできるようになったので、昔のように気にする必要は無くなったとも話していた。
サーマルグリスの塗り直しや掃除などの定期メンテも重要とし、原口氏は「PCを組んだらずっとそのままにしていたいタイプなんですが、気付いたらCPUやメモリーを交換しているので実質定期メンテになっています」と語る。
また、ここからの話題の布石として、冷却に水冷CPUクーラーを用いることで様々なメリットがあることも語られた。
CPU冷却を丸投げで良いのだろうか? から始まったASRock製水冷CPUクーラー
冷却の重要性について説いたところで、話題はASRock製水冷CPUクーラーへと移っていく。まず、ASRockが水冷CPUクーラー分野へ進出した経緯について原口氏が語った。
「ビデオカードは冷却まで考えてひとつの製品になっていますが、マザーボード上の冷却は他のメーカーへお任せというカタチでこれまでやってきました。しかし、これでいいのかと。マザーボードメーカーとして本来のパフォーマンスを発揮できるよう、CPU冷却もしっかり考えないといけない」
といったところからCPU冷却へ乗り出すようになったと言う。
「水冷はよく寿命問題が話題となり、私も一時期空冷に傾倒していましたが、温度マージンの高さや静音性ではやはり水冷のポテンシャルが高い。ASRockの水冷CPUクーラー分野への進出は自然な進化であり、ASRockが考える冷却システムについて説明していけたらと思います」
と続けた。
次いで示されたのは、ASRock水冷CPUクーラーのセグメンテーション。聞き馴染のあるASRock製品セグメントが、そのまま水冷CPUクーラーにも適用されているのがわかる。
ASRock製水冷CPUクーラーの長期保証はこうして実現した! 長寿命化のための高い冷却効率
ASRock製水冷CPUクーラーは、最も安価なPRO Seriesも含めて全製品が日本国内正規代理店6年間の保証が付いている。これは高耐久への自信の表れであり、この長期保証をどうやって実現できたのか、詳しい解説が行われた。
まず明らかになったのは、精密加工による「スカイブドフィン技術」。水冷ヘッド内でCPUの熱を冷却液に移すためのフィンが、銅を削って起こす手法でフィンを立てるスカイブドフィン技術によりフィン間隔0.1mm、フィン厚0.08mmを達成。熱伝達面積が大幅に拡大し、効率よく熱を移せるようになっている。
ポンプ性能にも言及しており、PRO SeriesとChallengerに搭載されたミドルレンジ専用ポンプで最大揚程1.9m、流量1.65L/分という性能を持つ。競合のハイエンド製品に採用されているようなグレードだと語っていた。
またラジエーターファンにはビデオカードのファンにも使用していたストライプリングファンブレードを採用し、これまで培ってきた技術が活かされていることもわかった。
水冷CPUクーラー製品に付属するサーマルグリスにもこだわりがあり、6.2W/mKの熱伝導率を持つ高性能サーマルグリスを採用。今後、ASRock純正サーマルグリスとして販売していく旨も明かされた。
そして、長寿命化のカギを握る冷却液については、10年間でわずか14.37%しか蒸発しないというデータが公開された。一般的に冷却液は20%以上蒸発するとエア噛みなどの不具合が発生しだすといい、10年経ってもまだまだ余裕なことが示されている。
ここまで蒸発しにくいのは、冷却液に極限まで添加剤を加えているからと原口氏は語る。ただ添加剤の割合が増えると蒸発しにくくなる一方で、冷却性能は下がってしまうと言う。その冷却液の性能低下を、ここまで紹介してきた冷却性能向上技術で補っているのが、ASRock製水冷CPUクーラーの特徴と言えるだろう。
これが6年間という長期保証を実現できた仕組みで、実際は10年以上使えるほど高耐久な製品だったのだ。
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