Micro-Ring変調器の優位性と
TSMCのシリコンフォトニクス実装構造
次が変調器。TSMCではMicro-Ring vs MZMという比較をしていて、もちろんこれを比較したらMicro-Ringの方が圧倒的に有利である。
Micro-Ring vs MZM。Celestial AIのようにEAMを選択するメーカーもあるが、とりあえずTSMC的にはEAMは考慮外のようだ
余談だが"Application"におけるMZMの"how power optical interconnect"は多分"low power optical interconnect"の誤植だろう
それはともかくとして、MZMは性能はいいのだが実装密度が低くなるのが問題で、それもあってTSMCはMicro-Ringを推しているようだ。で、送信側は外部から導入するレーザーソースにこの変調器を組み合わせる形で送信光を生成するわけだが、受信側は? というとGe(ゲルマニウム)ベースのPhotodetectorがすでに実用に入っていることをアピールしている。
GeベースのPhotodetectorがすでに実用化されている。1310nmあたりの波長に最適なので、TSMCのCOUPEは基本1310nm(俗にいうO-Band)をベースにするソリューションになっているのではないかと筆者は疑っている
さて、これを利用してどういうソリューションを提供可能か? という話で最初はすでに量産に入っているCOUPEである。COUPEは基本的にはASICの周囲にCPO(図ではOE:Optical Engineと表記)を配して、そこから光信号を出す格好だ。
基本的な構造は連載835回で説明しているが、PIC内にレーザーソース以外のコンポーネントはすべて統合されており、最小化が可能なように配慮されている。
COUPEの断面図が下の画像だが、以前なかった情報としてPICからの光の入出力が、Grating Coupler(GC)以外にEdge Coupler(EC)もサポートしていることが明らかにされた。
GC以外にECもサポートする。GCの構造は連載835回の画像のとおり、PICからミラーを介してSi Carrierの上まで光を届かせる仕組みになっている。この距離では光の減衰などはあまり考えないでいいはずだが、Si CarrierにCouplerの接続部が設けられる関係で、ヒートシンクなどを載せにくいのは事実だ
今後の高密度化や、どっちみちASIC部は液冷ヘッドを装着する構造になることを考えると、ECの方が実装が容易になると思われる。このEC、今度はPICの上に直接Micro Lensを構築し、その上に被さるようにミラーを配して、横から入出力できるように工夫される構造である。
GCとECの比較が下の画像だ。GCの方が製造やテストは楽だが、帯域(何波長と束ねるか)などはECの方が有利とされており、コストを取るか性能を取るかのバーターになるようだ。
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