仕事で編集部へ行ったところ、たまたま居合わせた編集部員のドリル北村氏に「どう? こんなのあるんだけど……」と耳打ちされ、黒くて大きなモノを見せられました。
「すごく……立派です」などと答えたとか答えないとか。そう、それはGeForce RTX 5070搭載のビデオカード「ASUS TUF Gaming GeForce RTX 5070 12GB GDDR7 OC Edition」(TUF-RTX5070-O12G-GAMING)と、Z890チップセット搭載のマザーボード「TUF GAMING Z890-PLUS WIFI」でした。
現行シリーズのアッパークラスとなるだけに、ゲーミングPCとして第一線で活躍できる性能を持つ組み合わせです。
とはいえ、レビュー依頼にしては今さらですし、これを選ぶトピックも見当たりません。なんだろうと不思議に思っていると、「この部分です」と言って、マザーボードのPCIe×16スロット部分を指差してくれました。
もしやと思って近づいてよく見ると……スロットに立派な割れがあるじゃないですか。
これを見て勘のいい人は気づいたかと思いますが、ここが割れるということは、挿してあったビデオカードも無事ではありません。
もちろん、わざと壊したものではありません。ビデオカードの固定が甘く、輸送中に大きく上下。その動きでマザーボードのスロットが割れてビデオカードが脱落。ビデオカードの基板にも亀裂が入ってしまった、ということでした。
GeForce RTX 5070搭載ということもあり、ビデオカードは重量級。固定するだけならいいですが、大きな振動に耐えられるかといえば……難しいですよね。
マザーボード側も無策ではなく、スロット部分に金属の補強カバーを付けてありますし、ビデオカードの抜け止めとなる補助パーツも強化されています。そこまでやってあっても、壊れるときは壊れてしまいます。
それだけに、完成したPCを輸送する際は、PC内部に緩衝材をギュッと詰め込んでビデオカードが揺れないようにするか、ビデオカードを外して別送するというのが安全です。
また、できれば輸送時だけでなく、PCの利用時もビデオカードの重さでダメージが蓄積されないよう、サポートステーを使う、結束バンドでケースに吊るすといった工夫をしておきたいものです。
こんな状態になっていても一応は動作し、性能も大きく低下していなかったとの話でした。つまり、スロットが割れ、カードに亀裂が入っていると知らずに使い続けていた可能性があったわけです。
調子よく動いていたものがある日突然動かなくなり、原因を調べようとビデオカードを抜いてみたらこんな状態に……などと想像すると、ちょっとしたホラーですよね。とはいえ、この状態で動くことがあり得るのかと、俄然興味がわいてきました。
そんなわけでこの壊れた2つのパーツを借り、どんな壊れ方をしているのか、どこまで動作するのかなどを簡単に調査してみました。
マザーボードとビデオカードのダメージを改めて確認
スロットが割れ、基板に亀裂が入っているのはわかっていますが、もう少し詳しく、被害状況を確認してみましょう。
まずはマザーボードから。スロットが割れているというのが一番の問題点ですが、よく見ると、それ以外のプラスチック部分も欠けて失われているのが分かります。
また、金属の補強カバーが歪み、中央部分がわずかに膨らんでいるほか、端が歪んで少し浮いてしまっているのが確認できました。かなり強い力がかかったのだろうことが想像できます。
幸か不幸か、スロットの根本まではダメージがないように見え、基板のパターンまでははがれていないようでした。ただし、スロットの下など見えない部分のダメージまでは分かりません。
続いてビデオカードを見てみましょう。カードエッジの根本部分に亀裂があり、明らかに破断しているパターンも見えます。もし動作するとしても、本来の性能をフルに発揮させることは難しいと考えられます。
この亀裂は結構長く、終わりから5~6ピンぶんくらい走っています。内部まで亀裂が入っているようなので、表からは見えないパターンの破断もありそうです。
また、この裏面を見ると、破断しているかは確認できないものの、基板の表面に傷がついていました。ビデオカードが片方向だけでなく、上下どちらにも激しく揺れ動いた証拠でしょう。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります




















