AI企業の取締役会に、製薬大手のトップが入った。Anthropicは4月14日、ノバルティスのヴァス・ナラシンハンCEOが取締役に就任したと発表した。選任したのは、同社の独立ガバナンス機関である「Long-Term Benefit Trust」だ。
ナラシンハン氏の就任によって、Long-Term Benefit Trustが選んだ取締役が取締役会の過半数を占めることになった。Anthropicは公益性を持つ団体として運営されており、この信託は株主利益と「人類の長期的利益のためにAIを開発する」という公共目的のバランスを保つために設けられている。
ナラシンハン氏は医師であり研究者でもあり、現在は現役のCEOとしてノバルティスを率いている。Anthropicは、35以上の新薬の開発・承認を監督してきた経験を評価しており、高度に規制された産業で新技術を安全に、しかも大規模に人々へ届けてきた視点が、AI開発にも役立つと位置付けている。
採用の背景としては、Anthropicが医療・ライフサイエンス分野をAI活用の有力領域と見ていることが大きい。ナラシンハン氏自身も、病気の理解深化や創薬の高度化などでAIが大きな可能性を持つとコメントしている。
Anthropicは“安全性”を重視する企業像を前面に出してきたが、それは抽象的な理念ではなく、医療のような規制分野で実際に運用できる水準を意識しはじめているようだ。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります






