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“つながる”の先に新ビジネスを 80社超が「OCX Partner SUMMIT」に結集
2026年03月24日 15時00分更新
基調講演:さくらインターネットとSB C&Sが登壇、「AI時代の戦い方」を議論
基調講演では「AI時代の戦い方 ― 経営と事業は何を選択すべきか」というタイトルを掲げ、さくらインターネット 代表取締役社長の田中邦裕氏、SB C&S ICT事業本部長の永谷博規氏をスペシャルゲストとして招き、それぞれの立場からAI時代の企業戦略や実際の取り組みが語られた。モデレーターはBBIX佐々木氏が務めた。
「AIが経営判断と現場の仕事をどう変えていくのか」という問いに対して、さくらインターネットの田中氏は、AI時代には「本当に必要な仕事」と「そうではない仕事」が明確に分かれるだろうと予想する。これは「現場の仕事」に限らず「経営判断」でもそうだという。
「『ブルーカラー・ミリオネア』と言われるような、(AIが代替できない)現場職の給与がすごく上がる現象が起きている。その一方で、『ブルシット・ジョブ』という本も出ているが、みんなが『本当にこの仕事は必要なんだろうか?』と感じながら、それでもやらざるを得ないとやってきた仕事が、どんどんAIに置き換えられている。そして経営判断も、別に人間が判断しなくても、その寸前で結論が決まっていることが多い。本当に重要な仕事は何なのか、それが見直されることになるだろう」(田中氏)
一方、SB C&Sの永谷氏は、ITサービス/製品のディストリビューション事業を展開する同社では、大規模な件数/金額のトランザクション(取引)に伴って大量の見積業務が発生していることを紹介。同社では、そうしたオペレーション(作業)をAI活用でなるべく削減し、「よりクリエイティブで面白い仕事」に人の再配置を図る取り組みを進めていると語る。
「経営的にも、そうした動きを推進すること、現場からのボトムアップでいろいろなAIエージェントが作られるのを支援していくことが、本当に大切になってきていると感じる」(永谷氏)
その具体例として永谷氏は、同社内で活用されている「PC見積 AIエージェント」を、デモ映像を交えながら紹介した。
前述した大量のトランザクションのうち、およそ20%はPC購入に関するものだという。ただしPC購入に際しては、メーカーやOS、CPUやメモリ、ストレージといった詳細なスペックの指定がある。そのためこれまでは、購入台数に関わらず、顧客の要件を満たすPC機種(型番)の選定に時間を要していたという。
こうしたスペック情報のテキストを読み取り、機種選定を自動化するAIエージェントを開発したことで、顧客への回答時間が「最短5分」にまで短縮されたという。
基調講演:巨大なAI需要を受け、変化に迫られるデータセンターとネットワーク
「ソブリンクラウド×地域データセンター×GPUの役割分担」というテーマでは、日本データセンター協会の理事長も務めるさくらインターネットの田中氏が、データセンターをめぐる課題や、国が「ワット・ビット連携」として推進する地域分散の背景などを説明した。
田中氏は、日本のデータセンター業界はこれまで30年間、過去の資産に“タダ乗り(フリーライド)”してきたのではないか、と指摘する。過去に整備された工業団地や電力インフラ、バブル崩壊後の遊休地、給与水準が高まらない労働力といった、割安なリソースを利用することで、大きな投資をすることなくサービスの維持と成長を支えることができた、という見方だ。
しかし、現在のAIニーズに対応する新たなデータセンターを構築するには、過去に作られた電力インフラや通信ネットワークではキャパシティ不足だ。田中氏は「30年前から整備してきたものを安く使える時代は、もう終わった」と述べたうえで、今後はデータセンター、電力インフラ、通信ネットワークを一体的に構築していく視点が必要になっていると述べた。国が進めるワット・ビット連携の施策も、そうした考えに基づくものだ。
さらに田中氏は、データセンター経営者の立場から「GPUリソースを売るだけのビジネスは厳しくなっている」と指摘した。現在はAIデータセンターへの“投資ブーム”が過熱し、事業者の新規参入も相次いでいることから、価格競争が激しくなっているという。
市場での優位性を確保するため、さくらインターネットでは「高火力」や「さくらONE」「さくらのAI」といった、多様で付加価値の高いサービスラインアップの展開に力を入れている。
「われわれは、スパコン(さくらONE)から物理サーバー(高火力 PHY)、ジョブ単位の処理ができるサービス(高火力 DOK)、さらにAIの推論に特化した『さくらのAI』などを展開している。サービス事業者としては、いかにサービスを多様化させているかが重要になっていると考えている」(田中氏)
SB C&Sの永谷氏は、BBIXと共同開発した法人向けモバイルデータプラットフォーム「CAS Connect(キャス コネクト)」を紹介した。データ専用SIMとOCXを組み合わせたCAS Connectは、SaaSやSASEなどの多様なクラウドサービスへ、低遅延で接続できるプラットフォームだ。柔軟な通信制御ができる管理ポータルも提供する。
SB C&Sでは、販売パートナーが自社商材にCAS Connectを組み合わせて販売することも想定しており、たとえば「法人PC+データSIMの販売」「データSIM付きのIT機器レンタル」といったビジネスも展開できるとしている。
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