このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 次へ

新清士の「メタバース・プレゼンス」 第143回

AIエージェントが書いた“異世界転生”、人間が書いた小説と見分けるのが難しいレベルに

2026年02月09日 07時00分更新

文● 新清士

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 グーグル「 Antigravity(アンチグラビティ)」のようなAIエージェントは、コードを書かせるだけでなく、より複雑な作業を任せても強力なツールとして使えることがわかってきました。例えば、AIに小説を書かせることは、これまでも様々な方法で挑戦されてきていますが、一定の限界を抱えていました。しかし、AIエージェントを利用することで限界を超え、一貫性を持った物語を生み出すことができ、さらに、そこから映像化をする方法論にまで発展可能です。AIエージェントを使った小説執筆の現在をご紹介します。

Antigravityで長文小説は書けるのか

 2025年1月に、この連載で、OpenAI「ChatGPT-o1 Pro」を使って長編小説を書けることをご紹介しました(参考:「AIの書いた小説が普通に面白い ChatGPT「o1」驚きの文章力」)。その際は、あらすじと章立てを作らせた後、小説の文庫本一冊レベルの10万字を何回かに分けて一気に書かせるという方法を取っていました。これでもそれなりに面白い小説は生成できていたものの課題点もありました。後半になるにつれて、登場人物や世界観設定が曖昧になったり、ストーリー自体も盛り上がりに欠ける展開になる傾向が高かったのです。それはLLMに何万字もの長文のコンテキストを維持させることの難しさでもあります。計算コストも高いためか、OpenAIはo1 Pro自体を廃止してしまい、長文を一気に出力するモデルを提供することもやめてしまいました。

 そんななか、2026年1月に絵空事テレビ / AIカワウソさんが、Antigravityを使った面白いアプローチを紹介していました。動画制作のためのメインアシスタントとして使うというものです。「設定、脚本、リサーチ、プロンプトフォーマットなどの資料を同じフォルダにぶちこんでおけば、たとえばキャラを追加すると全資料へリアルタイムに反映してくれる」というのです。紹介されているものは、動画制作のためのものだったのですが、同じアプローチを応用すれば、長文の小説執筆も可能ではないかと考えました。

△絵空事テレビさんの書き込み

AIを使って作成したエピソードのストーリーボードイメージ(画像の作成方法は後述)

前へ 1 2 3 4 5 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事
ピックアップ