新色グレーが映える! ASRockの電源ユニット「SL-1200P」はUSB電力の安定供給とNTCセンサーで高負荷も安心

文●石川ひさよし 編集●北村/ASCII

提供: ASRock

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USB機器の安定動作を高める5Vブースト機能も搭載

 ASRockの電源には「5Vブーストモード」というものがある。この5VというのはUSBで利用する5Vのことだ。PCにはさまざまなUSB機器を接続する。USBの5V電力を利用する機器は省電力のものが中心だが、それでも中には規格内でも比較的大電力を要求する機器もある。一方で、5Vに関してもたとえばPCの負荷が急激に高まった際などで降下が生じることもある。5Vブーストモードはそうした負荷状態での電圧降下を防ぐ機能だ。

 ここでSL-1200Pの出力表を見てみよう。+5Vは+3.3Vと共有されているが、最大電流が25A、最大電力が150Wとされている。1200Wクラスでもこの部分が最大20Aの電源が多い中では、比較的+5Vに余裕を持たせた設計と言える。

SL-1200Pの出力表
DC出力 +3.3V +5V +12V -12V +5VSB
最大電流 25A 25A 100A 0.3A 3A
最大電力 150W 1200W 3.6W 15W
合計出力 1200W

 話は変わるが、ASRockと言えばUSBの安定性にこだわる機能が豊富だ。LiveMixerシリーズマザーボードの「Ultra USB Power」は、+12Vを+5Vに変換して利用することで電力の安定供給と、+5V回路から分離することでノイズを抑えるといったことをアピールしている。キャプチャー機器やオーディオインターフェースなど、USB機器の安定性を求める用途でPCを使う方は、こうした5Vブーストモード、Ultra USB Powerといった機能に注目してみよう。

次の代でも使える「10年間製品保証」

 いい電源を買う理由に「次組み替えても使い回したい」と考えている方も多いだろう。SL-Pシリーズは10年間保証の電源だ。とはいえ先のとおり電子部品は熱により寿命が左右されるもの。もともとの電子部品が長寿命であること、高品質であることが重要だ。SL-Pシリーズ内部のコンデンサーは100%、日本製耐熱105度品をうたっている。

 コンデンサーの耐熱温度は105度のほか85度といった具合でいくつかある。電源でも製品によっては1次側回路を105度品で、2次側は85度品でと使い分けるものも当然ある。もちろんそうした製品はコスパの点ですぐれるし、100% 105度品なら高価だが耐久性にすぐれ10年間保証を付与可能になる。

コンデンサーは日本製の耐熱105度品を採用する

 また、コンデンサーメーカーも多数あるが、高品質をうたう電源で多く採用されているのは日本のメーカーだ。PC用電源においては日本ケミコン、ニチコン、ルビコンといったところの製品をよく見かける。メーカーにはデータがあると思われるが、実績というところも大きいと思われる。10年間保証をうたうこと自体は可能だが、このように品質面で裏付けされたものであれば安心だ。

高負荷時でも電圧降下はごくわずか。+12Vの安定性は良好

 さて、今回は実際にSL-1200Pを用いてPCを1台組み、簡単なものになるが動作を確認してみた。構成は以下のとおりで、アッパーミドル~ハイエンドゲーミング想定だ。

テスト環境
CPU AMD「Ryzen 7 9800X3D」
マザーボード ASRock「X870 LiveMixer WiFi」
メモリー DDR5-5600 32GB(16GB×2)
ビデオカード ASRock「AMD Radeon RX 9070 XT Taichi 16GB OC」
ストレージ M.2 2TB(PCI Express 4.0 x4)
電源ユニット ASRock「SL-1200P」
OS Microsoft「Windows 11」

 構成的にピークで500W程度行くか行かないかといったところなので、電源定格の1200Wは多少持て余すだろうか。ただ、自作PCにおいて電源は使いまわしが効くので、出力自体は多少余裕を見積もっておいても問題ない。使い続ける中でCPUをアップグレードした、ビデオカードをアップグレードした、ストレージを増強した、LEDをハデハデにしたといったカスタマイズに対応できる余裕という意味合いだ。

 電源の動作を見るとすれば負荷をかけるわけだが、今回は3DMark(Steel Nomadのストレステスト:20回ループ)、モンスターハンターワイルズ ベンチマーク(ループONで20分間)、OCCT(Powerテストで30分間)の3つを実行した。一方、電圧の読み取りは注意点がある。今回、各コネクターに接続するタイプの電圧計は持ち合わせていないため、HWiNFOのログ取得機能からパーツ上のセンサー情報を読み取る方法を選択した。+12Vはビデオカード上のセンサーの値を採用している。この点には注意してほしい。

 以降のグラフでは、+12Vの推移とともに、もう一つ負荷の具合とタイミングの参考としてGPU電力(TBP)を添えている。また、+12Vに関してはATX規格に沿って11.4~12.6V範囲をグラフとしている。

 ではまず3DMarkで+12Vの変動を確認した。+12Vの変動は冒頭のアイドル状態で多少見られたが、ベンチマークを開始し負荷がかかるとスパイクは見られなくなった。最初はなだからに上昇する傾向で、300カウントが経過したあたりで落ち着いた。そしてベンチマーク終了後は若干の変動があるがすぐに落ち着いた。TBPのとおり、3DMarkはGPUに対して安定した高負荷が続くため、+12Vに与える影響は小さいと見られる。なお、ベンチマーク実行中にかぎれば変動幅は0.023Vときわめて小さかった。

 次にモンスターハンターワイルズ ベンチマークを見てみよう。モンスターハンターワイルズ ベンチマークを起動した状態からログを取得するため、TBPは計測スタート時点から高い。そのスタート時点でTBPが大きく変動しているあたりが、メインメニューからベンチマーク実行を押したタイミングだ。TBPのグラフラインのとおり、20分間はベンチマークが3回ループしたあたりになる。ベンチマークが1回終わるとスコアが表示され、その間はGPU負荷が大きく下がる。

 +12VラインもおよそGPU負荷に応じて変動している。GPU負荷が抜けると+12Vもわずかに上昇する格好だ。また、若干ではあるがベンチマーク中も後半にいくほど電圧が下がっている。ただしこれは11.4~12.6Vのグラフなので+12Vの変動幅は全体で0.046V。ベンチマークを終了したタイミングで+12Vも下がるので、ベンチマーク中に限ればスパイクを含め0.035Vといったところだ。

 最後にOCCT。システム全体の負荷としてはここまでで最大のテストになる。グラフの見方としてはここまで同様。+12Vの推移を見ると、これまでには見られなかった下方向へのスパイクも出現している。よく見るとTBPが規定の340Wを超えたタイミングで+12Vの下方向へのスパイクが見られる。ただ、これがSL-1200Pの生の+12Vで生じているものか、ビデオカード上で生じているものかという判断は難しい。ただこれも計測全体で0.077Vと変動幅自体は小さい。

 このデータはSL-1200Pの生の+12V値ではなくあくまでパーツ上のセンサー値だ。しかし実際に各パーツに供給される電圧なので、この変動幅の小ささを見るかぎり、安心して利用できると言えるのではないだろうか。

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