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G-Master Velox III AMD Editionをレビュー

「CoD: BO7」「BF6」「タルコフ」は快適?Ryzen 7 9700X&GeForce RTX 5070搭載ゲーミングPCで検証

2025年12月30日 10時00分更新

文● いちえもん 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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最新ゲームを高フレームレートで快適に遊べるのか検証

 ここからは実際のゲームを用い、G-Master Velox III AMD Editionのゲームパフォーマンスを検証する。ゲームタイトルは「Call of Duty: Black Ops 7」(以下、CoD: BO7)、「バトルフィールド6」(以下、BF6)、「Escape From Tarkov」(以下、タルコフ)の3本。直近のAAAタイトルを快適に遊べるかどうかをチェックしたい。

 ゲーミングPCの強みは、コンシューマー機(家庭用ゲーム機)以上のフレームレートと画質でゲームが遊べること。家庭用ゲーム機からPCへ移行したがっている人の多くはそこに期待している。そこで、今回は高リフレッシュレート対応ゲーミングディスプレーでプレイすることを想定し、市場で人気を集めている「144Hz~360Hz(144fps~360fps)」を快適度の基準にしたい。

 ネイティブ解像度でレンダリングする設定と、DLSSでアップスケーリングする設定のどちらでも144fps以上の結果だったら最高。144fps未満だったら設定の変更を推奨するといったイメージだ。「60Hzで十分」「PCでゲームが遊べればそれでOK」という人はスルーしていただいても構わないが、FPSゲームなど本格的にプレイしたい人は購入時の参考になるはずだ。

試用機のGeForce RTX 5070搭載ビデオカード。最新のAAAタイトルを快適に遊べるポテンシャルを秘めているはずだが果たして……

CoD: BO7はマルチフレーム生成を使うと300fps以上!

 まずはCoD: BO7の検証から。対戦FPSの定番「Call of Duty」シリーズの最新作で、前作「Call of Duty:Black Ops 6」に続く近未来が舞台となっている。グラフィックのプリセットは「極限」(最高設定)にして、ゲーム内のベンチマークでネイティブレンダリングとDLSS適用のフレームレートを検証した。

 DLSSについては、DLSSのプリセットを「ウルトラパフォーマンス」に、DLSSのマルチフレーム生成(DLSS MFG)を「3倍」に設定してある。そのほか、画面は全画面(フルスクリーン)、フレームレート上限は無制限、可変レートシェーディングはオフにした。

CoD: BO7の結果

 ネイティブレンダリングの平均は133fps、最小は102fps。最低ラインの144fpsには届いていない。一方で、マルチフレーム生成利用時の平均は383fps、最小は321fpsと、ネイティブレンダリングの3倍近い結果に。なるほど、アップスケーリング技術の真価が遺憾なく発揮されているようだ。いやはや、アッパレのひと言である。

BF6はネイティブレンダリングでも平均170fps超

 次に検証するタイトルはBF6。エレクトロニック・アーツを代表する大規模FPSタイトルの最新作だ。当初はマルチプレイで検証する予定だったが、マップによってフレームレートがだいぶ変動するため、今回は「射撃訓練場」で検証を行うことに。ゆえに、検証結果については参考程度にとどめてもらいたい。

 画質設定は最高設定の「オーバーキル」にして、DLSSの品質は「パフォーマンス」に、マルチフレーム生成は「3倍」に設定している。射撃訓練場を3分間プレイした際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

BF6の結果

 ネイティブレンダリングでも平均172fps、最小140fpsと良好な結果だった。これならアップスケーリングに頼る必要はないだろう。ちなみに、マルチフレーム生成を使えば平均フレームレートは492fpsまで伸びたが、最低フレームレートは伸び悩んだ。フレーム生成も万能ではない印象を受けた。

タルコフはさすがに重いもののDLSS適用で平均102fps

 最後に検証するタイトルは、「脱出シューター」の先駆け的存在であるタルコフ。約8年間にわたるベータ期間を経て、2025年11月15日に製品版がリリースされた。推奨環境の高さで話題を呼んだので、本作を遊ぶためにゲーミングPCを購入したいと考えている人もいるのではないだろうか?

 「インターチェンジ」の森林エリアを3分間探索した際のフレームレートをCapFrameXで計測。グラフィック設定は「最高」にした状態で、ネイティブレンダリングとDLSS(設定:バランス)適用時のフレームレートを比較する。

タルコフの結果

 タルコフはだいぶ重い部類のゲームだ。実際、本作が推奨するCPUはインテル「Core i7-14700K」以上、ビデオカードはNVIDIA「GeForce RTX 4070」以上、メモリー容量は64GBとなっている。現在、メモリーの価格高騰でPC業界全体が騒然としている中、メモリー64GBはだいぶ無茶な話ではある。

 しかし、最小要件では16GBなので安心してほしい。メモリー32GBの本機でも、フレームレートはネイティブレンダリングで平均91fps、最小でも60fpsを超えてくれた。DLSSを適用すればさらに余裕を持ってプレイできることがわかった。もちろん、144Hzのゲーミングディスプレーをフル活用したいなら、もう少し画質設定は下げたほうがいい。

まとめ:PCゲーム入門PCはこれでいいでしょ!

 今回試用したG-Master Velox III AMD Editionの仕様だと、軽量級~中量級のゲームタイトルは余裕、重量級のゲームタイトルは設定次第では快適に遊べるといった具合だ。標準構成だとさすがに画質を1つ2つ落とす必要があるものの、まったく遊べないというタイトルはないだろう。

 BTO PCのメリットは、ユーザーの用途や好みに合わせて構成をカスタムできることにある。しかし、G-Master Velox III AMD Editionは、初心者が混乱しないようにあえて選択肢を絞っている点がウリだ。とはいえ、もしカスタムしたくなったら、本稿で紹介したこの試用機の構成を参考にしてほしい。

 現在、PC市場は空前のメモリー不足で各社とも受注を絞っている。サイコムも例に漏れず、原稿執筆時点では受注停止中だった。販売再開タイミングはウェブサイトおよび公式X(@sycom_jp)で案内するはずなので、ぜひこの機会にチェックしてははいかがだろうか。運が良ければ「サイコム 冬の特大キャンペーン 2025中(2026年1月19日まで)にゲットできるかもしれない。

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