G-Master Velox III AMD Editionをレビュー
「CoD: BO7」「BF6」「タルコフ」は快適?Ryzen 7 9700X&GeForce RTX 5070搭載ゲーミングPCで検証
2025年12月30日 10時00分更新
Ryzen 7 9700XのCPU性能は7800X3Dよりも上
まずは、G-Master Velox III AMD EditionのCPU性能を確認すべく、「CINEBENCH 2024」でテストを行った。試用機のCPUは、コスパの高さで人気のRyzen 7 9700X(8コア/16スレッド)だ。
CINEBENCH 2024は、CGレンダリング性能からCPUの実力を計測する定番ベンチマークソフト。実行したテストはすべてのコアを使う「Multi Core」と、1つだけ使う「Single Core」の2種類。結果は「pts」と呼ばれる単位で表示され、数値が大きければ大きいほど高性能なCPUということになる。
スコアーを見ると、Ryzen 7 9700XのMulti Coreは1101pts、Single Coreは130pts。テクニカルライター加藤勝明氏(KTU)の検証記事によれば、Multi Coreは1127pts、Single Coreは130ptsとなっていた。若干の誤差はあるものの、今回の検証結果はほぼ同じと言ってもいいだろう。
また、同記事によるとRyzen 7 9700Xは前世代のRyzen 7 7800X3Dよりも高性能だ。ゲーム系ベンチマークでも、一部のタイトルではRyzen 7 9700Xが優位に立つこともあり、その人気の高さがうかがえる。もちろん、Ryzen 7 9800X3Dと比べてしまうと負けるものの、コスパという観点では全然アリだ。
CPU温度は最大71.4度と安定動作
では、CPU温度どうだろうか。負荷の高い作業を長時間行うと、CPUの発熱は高くなる。熱くなりすぎるとパフォーマンスが低下したり、最悪の場合は強制シャットダウンや故障につながったりすることも。とどのつまり、CPU温度はPCが安定して動くか否かのポイントになる。CPU温度を適正に保つためにも、エアフローやCPUクーラーの冷却力は重要になる。
G-Master Velox III AMD Editionの試用機は、サイコムオリジナル仕様の簡易水冷クーラーを搭載しているし、性能は十分発揮できていたので冷却が間に合っていることはたしかだ。その証明として、負荷が高いCINEBENCH 2024のMulti Coreテスト(10分間動作)中に、モニタリングツール「HWiNFO64 Pro」で取得したCPU温度の推移をご覧いただこう。
結果を見ると、Multi Coreテスト中の最大温度は71.4度、平均温度は67度となっていた。Ryzen 7 9700Xの最大動作温度は95度なので余裕である。そして、CPU温度に余裕があれば、ファンの回転数も低くて済むので静音動作が期待できる。これなら夏場でも快適に運用できるだろう。
標準構成では空冷クーラーだが、CPUをより高性能なモデルにアップグレードする方は簡易水冷クーラーで、さらなる静音性と冷却力を確保してもいいかもしれない。
3DMarkのフルHD・WQHDテストの結果は上々
試用機のビデオカードはGeForce RTX 5070搭載モデル。ビデオメモリーは12GB GDDR7と多く、ゲームはもちろん動画編集や3DCGなどのデジタルコンテンツクリエーションでも活躍してくれる。また、NVIDIAのアップスケーリング技術「DLSS 4」および「マルチフレーム生成」に対応。高画質かつ高フレームレートのゲームプレイが期待できる。
そんなGeForce RTX 5070の地力を、まずは定番ベンチマークソフト「3DMark」で検証しよう。
3DMarkの結果を見ると、フルHDテストの「Fire Strike」や、WQHDテストの「Fire Strike Extreme」「Time Spy」のスコアーは上々だ。いわばGeForce RTX 5070のターゲット(フルHDとWQHD)に即した結果と言える。一方で、4Kテストの「Time Spy Extreme」や「Fire Strike Ultra」は相応の結果だった。
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