NASAがハッブル宇宙望遠鏡を使って撮影した恒星間彗星「3I/ATLAS」
NASA, ESA, STScI, D. Jewitt (UCLA), M.-T. Hui (Shanghai Astronomical Observatory). Image Processing: J. DePasquale (STScI)
彗星「3I/ATLAS」が地球へ最接近
太陽系外から飛来した彗星として注目を集めている「3I/ATLAS」が、今週12月19日にも、地球から最も近い位置を通過する見込みだ。
NASAなどの分析によれば、その距離はおよそ2億7000万キロメートルと安全圏内。太陽系に最接近した3I/ATLASは、再び星間空間へ戻っていく軌道にあるとされ、地球の環境への影響はないものとみられる。
恒星間天体「3I/ATLAS」とは?
3I/ATLASは、人類が観測した中でわずか3例目となる「恒星間天体」だ。太陽系の外から飛来した天体であり、過去に確認された恒星間天体は、2017年のオウムアムア、2019年のボリソフ彗星の2例のみ。太陽系外の環境を反映した物質を含む可能性があり、その解析は天文学的にも大きな意味を持つ。
今月初頭にはNASAが、ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3(WFC3)で撮影した恒星間彗星「3I/ATLAS」の最新画像を公開している。青く輝く彗星が、尾を引きながら宇宙を移動する姿が鮮明に捉えられている。
北半球の天球上を移動中
なお3I/ATLASが移動しているのは、天球上では北半球側。地球に接近する12月19日前後は、観測の好機とされており、“太陽系外からの来訪者”に、世界中の天体ファンの注目が集まっている。








