他社を圧倒する力を感じる
最後に、Nano Banana Proは、従来に比べて性能は高いのですが、値段も大幅に上がりました。API経由のクラウドサービスの場合、業界最安値に近いと思われるWaveSpeedAIはimage-to-imageの場合は1回0.15ドル(約23円)。これまでのNano Bananaが1回0.038ドル(5.8円)だったため、約4倍値上がりしました。筆者は12月中に半額キャンペーンを開催しているSousaku AIで今回の作例を生成しましたが、1回あたり1ポイント(約10円)です。
Adobeの月額プランに入っている場合「Creative Cloud Pro」で生成クレジットポイントが月4000ポイント付与されます。Nano Banana Proは1回10ポイントの消費で利用できるため、Photoshopを経由して使うという方法もあります。ただし、終了時期が発表されていないものの期間限定ともされています。
商用Geminiの環境でも使えるので、Pro以上の契約者はすぐに試すことができます。ただ、1枚単位でしか作れないので、時間がかかることもあり、API利用の方が圧倒的に利便性は高いです。出力結果の品質が高いこともあって、ある程度の値上げは仕方がないとも感じます。ただ、どうしても自分が目指す表現を作るためには無駄な画像も多く作る必要が出てくるので、コスト高にはなりがちです。複数のサービスを比較しつつ、うまく安く使える方法を探る必要がありそうです。
ただ、Nano Banana Proの登場は、画像生成AIにとって大きな壁だった「一貫性の問題」をほぼ克服した段階に入ったと言えると思います。やはり、利用できる大量の学習データと膨大な計算資源を持つグーグルの強みがいかんなく発揮されていると考えられます。もちろん、他社も追撃してくると考えられますが、現時点のNano Banana Proからは、他社を圧倒する力を感じます。
※Nano Banana Proは多数のクラウドサービスで提供が始まっている。以下は、筆者が実際に利用しているもの

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