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日常的なツールとしての使用感に注目

PayPayより使いやすい? 新サービス「teppay」に期待されること

2025年11月28日 11時05分更新

文● 貝塚/ASCII

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teppayが2026年秋スタート

 JR東日本とPASMOが主導する新QR決済サービス「teppay(テッペイ)」が2026年秋に開始予定。

 モバイルSuica、モバイルPASMOのアプリをアップデートするだけで利用可能になり、オンラインでの利用にも対応するなど、恩恵を受けられるユーザーも多そうだ。

 一方で、すでに大きく普及しているPayPayが競合サービスにあたるため、モバイルSuica、モバイルPASMOユーザーをそのまま取り込めるというアドバンテージはあるものの、普及にはある程度のハードルもある。日常のツールとしては、特に「PayPayより使いやすいかどうか」が重要なテーマになるだろう。

 技術分野の記者は、この点について、期待感とともに、いくつかの懸念も口にしていた。

 「交通系ICカードとしてのSuicaは、非常に優れた使用感によって、かつて一気に普及しました。Suicaは使える店舗も多く、反応も極めて早い。決済の手段として、PayPayより使いやすいシーンも少なくありません。しかしモバイルSuicaのアプリは、私の環境では立ち上げるだけで数秒、あるいはそれ以上かかることも多く、正直なところ使っていてストレスを感じることも多いです。

 このような意見は身近でもよく聞くため、快適なアプリに進化するためにも、teppayが追加されるタイミングでの、全体的なシステムのアップデートに期待します」

重要なのは“インフラとしての基本性能の高さ”

 また彼は、競合サービスの使用感にも触れ、こうも話してくれた。

 「アプリは、機能を盛れば盛るほど重くなりがちですよね。ユーザー目線では、機能がどうというよりも、“インフラとしての基本性能の高さ”が大事なんです。アプリ自体の使いやすさ、日常的にストレスなく使えること。それは、アプリが立ち上がるのに10秒かかってしまうのか、それとも1秒で起動できるのか。そしてセキュリティー面での安心感。こうした“基本性能”で決まります。

 国内ではQR決済サービス最大手の『PayPay』があまりにも強く、あれだけたくさんの機能が載っているのに、使い勝手も非常に快適ですから、このあたりをどうするのかが、teppayには問われるところだと思います」

 “PayPayより使いやすいサービスになるかどうか”は、2026年秋時点でのアプリの完成度にも、大きく左右されることとなりそうだ。

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