Premium Line Mini B850FD/E2/Aをレビュー
小さいのにRTX 5080が入っちゃうRyzen 7 9800X3D搭載ゲーミングPCは4Kゲームプレイも快適だった
2025年11月24日 10時00分更新
黒神話の4Kプレイは設定次第
重量級となる「黒神話:悟空」のベンチマークツール(以下、黒神話ベンチマーク)でもテストしてみた。美麗なグラフィックがウリのアクションRPGだけに、可能な限り画質を高めたいタイトルだ。
デフォルトで設定されているサンプリング解像度「50」、スーパー解像度「DLSS」、フレーム生成「ON」はそのまま、フルレイトレーシングは「ON」、フルレイトレーシングレベルは最も高い「超高」、画質レベルは「最高」に変更した。解像度はもちろん4Kだ。
平均フレームレートは89fps、95パーセンタイルも79fpsと高め。この結果なら滑らかな動きで遊べるはずだ。ただし、サンプリング解像度が「50」ということもあり、よく見ていると細部にノイズがあり、ディテールが落ちてしまっていた。
これを解決するにはサンプリング解像度を上げるしかない。そこで、設定を「80」に変更して試してみた。
平均こそ61fpsだが、95パーセンタイルでは54fpsと60fpsを切ってしまった。ゲーム自体は問題なくプレイできるとはいえ、シーンによってはカクツキが気になってしまう可能性がある。とはいえ、ディテールはだいぶ改善され、ノイズ感はかなり減った。画質重視で遊ぶなら、こちらの設定もアリだろう。
なお、フルレイトレーシングを「OFF」にするとフレームレートはかなり上がる。描画の美しさよりも快適さを重視するなら、フルレイトレーシングを無効にしてもいいかもしれない。あるいはいっそ4Kをあきらめ、素直にWQHDに解像度を下げるのも手。十分なフレームレートが狙えるハズだ。
まとめ:小型PCでもゲーミング性能で妥協したくないならコレ!
Mini-ITXベースの小型ゲーミングPCは、熱の問題から高性能なPCパーツの採用が難しい。しかし、Premium Line Mini B850FD/E2/A
は、適切なPCパーツ選定とレイアウトの工夫などで、その常識を見事乗り越えた1台といえる。
近年消費電力が増大傾向にあるGPU対策に、1000WクラスのSFX電源ユニットを用意している点もいい。PC自作なら自分であれこれ選択できるが、BTOパソコンだとなかなかこうはいかない。その点、さすがはサイコム
のカスタマイズメニューといったところ。ケーブルレイアウトも容易にはマネできないレベルの仕上がりだった。
一方で、その小型さゆえに一般的なミドルタワーよりも価格はお高めだ。また、動作音はそこまで大きくないものの静かでもなく、深夜に動画エンコード作業を行なうといった用途には向いていない。同社のBTOパソコンであれば、コスパを求めるなら「G-Master VELOXシリーズ」、静音性重視の人は「Silent-Master NEOシリーズ」を選んだほうが満足できるだろう。
しかし、Premium Line Mini B850FD/E2/A
には、標準で2年間の長期保証があるほか、無償オーバーホール、下取りを含むアップグレードといったサービスがある。つまり、1台のPCを長く使うための仕組みが、最初から用意されているのだ。お気に入りの1台を少しでも長く使いたい人はぜひチェックしてほしい。
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