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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第130回

グーグルNano Banana級に便利 無料で使える画像生成AI「Qwen-Image-Edit-2509」の実力

2025年11月03日 07時00分更新

文● 新清士

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苦手なアニメ風はLoRAで対応

 ただし、Qwen-Image-Edit-2509はアニメ風の絵がやや平板な印象の画像になりがちという弱点がありました。ここでオープンモデルならではの強みがあり、LoRAなどの追加学習データを組み合わせることで、より望ましい雰囲気へと切り替えることができます。

 絵柄をアニメスタイルの絵柄に変えるLoRAとしては、ユーザー開発の「Qwen-Anime-V1」が公開されています。これを組み合わせることで、より絵柄を洗練されたアニメ風の絵柄へと変更することができます。

「Qwen-Anime-V1」のLoRAを適応させた結果。LoRAのトリガーワードである「Animeと秋の雰囲気」にというワードを追加している。絵としての魅力は増している

LoRAの組み込み方。モデルをダウンロード後、指定フォルダに配置した後に、追加ノードで「LoRAを読み込む」を追加し、モデルとクリップの間に挟み込んで読み込ませるだけ

 ただし、専用LoRAの開発環境としては「AI ToolKit」などがすでに対応済みなのですが、それほど多数開発登場しているという印象はしません。ベースの性能が高いので、LoRAを開発しなくても十分に使い物になるとう原因があるのかもしれません。

 以前に「FLUX.1 Kontext」を紹介したときに作ったような“テカテカLoRA”も、LoRAなしでも、かなり再現できてしまいます(参考:ラフさえ描けばイラスト作品ほぼ完成 画像生成AI「FLUX.1 Kontext」LoRAが示す制作の未来)。作例では、線画の画像を参照画像として、プロンプトでテカテカと光らせています。もちろんフィギュア風などにすることもできます。

プロンプトはいずれも「1枚目のキャラクターの服装は全身銀色のテカテカに、反射を強く、虹色に光らせて。肌の露出部分は肌色に。髪の毛は黒」。参照画像と出力画像は同じサイズ

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