有料プランの整理
Grokは無料でも使えるが、回数や生成数に上限がある。
一方、X Premiumは、Xの有料プランで広告非表示や長文投稿、返信優先表示などの特典がつき、Grokの利用回数もやや増える。
さらに上位のX Premium+には、SuperGrokが含まれる。SuperGrokはGrokの有料サブスクリプションで、HeavyモデルやDeepSearch、メッセージ数・生成回数の上限拡大などが解放される。
Xの特典が不要なら、SuperGrok単体プランを契約する方法もある。Xのタイムラインや投稿機能には影響せず、Grokだけを集中的に使いたい人向けだ。
料金はドル建て表示($30/月、$300/年)で請求されるケースが多いが、アプリ経由では円建て表示になることもある。為替や決済方法によって請求額が変わる点には注意。
Heavy モデルや連続生成を多用するなら有料プランの価値は高い。無料で試して使い勝手が気に入ったら、作業量や用途に合わせてアップグレードすると良い。
SNSと一体化した「行動のハブ」としてのGrok
Xで流れてくるGrokの回答はあくまで入り口にすぎない。専用アプリやブラウザー版を使えば、会話の履歴やファイル解析、画像・動画生成、タスクやプロジェクト管理までを一画面でまとめて扱える。本気で調べものをしたり資料を作るなら、この専用UIの快適さが活きてくる。
xAIは今後もGrokの機能をどんどん拡張していくと予告している。マルチモーダルの強化やメモリー機能の改善、モデルの精度アップなど、追加される機能は多い。今のうちに使い慣れておけば、新機能が来てもすぐに使いこなせるはずだ。
無料の範囲でもひと通り試せるが、回数制限に何度も当たるようなら有料プランを検討したい。とくにX Premium+はSuperGrokを含むため、Xの拡張機能とGrokの上限解除をまとめて手に入れられる。画像生成や長文要約を繰り返す人ならコストに見合う価値がある。
ChatGPTやGeminiと比べても、X連動のリアルタイム検索や投稿体験との一体感はGrokならでは。ポスト作成画面でそのまま文章を整えたり画像を作ったりできるのは、SNSを日常的に使う人にとって自然な流れだ。
Grokは単なる会話AIではなく、ニュースチェックから情報整理、コンテンツ作成までをつなぐ「行動のハブ」になりつつある。Xを普段使っているなら、早めに触って慣れておくと生活や仕事にすっと溶け込むはずだ。

1969年生まれ。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイト等を中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。2019年にはタイのチェンマイに本格移住。
新刊:発売中「生成AI推し技大全 ChatGPT+主要AI 活用アイデア100選」、:https://amzn.to/3HlrZWa

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