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MSIのTitan 18 HX AI A2XWをレビュー、CPUだけで最大250Wに衝撃

こんなゲーミングPCを気楽に買える人生が欲しかった Core Ultra 9 285HX&RTX 5090 LTで約100万円のロマンに浸る

2025年07月25日 10時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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なにはともあれ3DMark

 ここから先は3Dグラフィックのパフォーマンス検証となる。となれば、まずは「3DMark」で性能を見ておきたい。

3DMark:ラスタライズ系テストのスコアー

3DMark:レイトレーシング系テストのスコアー

 グラフィックのベンチマークなのでGPUの性能がスコアーに強く影響するが、Fire StrikeおよびFire Strike Ultraにおいては、Titan 18 HXはRazer Blade 16 (2023)の43〜49%上の性能だった。

 一方、Steel Nomad Light〜Speed Wayまでの“より新しいエンジン”を使ったテストでは、Titan 18 HXのは23〜36%上にとどまる。これら一連のテストにおいて、RTX 5090 LTとRTX 4090 LTの間にある純粋な力の差に近いテストはSteel Nomad Light〜Speed Wayである。

 エンジンが古いFire Strike系テストにおいては、CPUを利用した物理演算テストがスコアーに加算されている。そのため、Fire Strike系テストはArrow Lake-HXの優位性と、Titan 18 HXの電力設計の強さが表れていると考えられる。

お待ちかねのゲーム検証、最高画質と最低画質で比較

 ここからは実際のゲームにおけるフレームレートを検証していく。今回テストしたノートPCはどちらも画面の縦横比が16:10のため、解像度も16:10のものを選択した。Arrow Lake-HXの性能検証という趣旨からすると、画質を極力抑えてGPUボトルネックの影響を避けたいところが、RTX 5090 LTのパフォーマンスも見たい。そこで、本稿では最高画質と最低画質の2パターンのデータを取得している。

 フレームレートの計測方法についてはいつも通りだ。すなわち、「CapFrameXを使用」「フレームタイムの算出はMsBetweenDisplayChange基準とする」「アップスケーラー使用時はクオリティー設定」である。今回はGeForceしかないため、フレーム生成はDLSS FG(Frame Generation)もしくはDLSS MFG(Multi Frame Generation)を使用することになるが、MFGを使用する際は「4x」設定とした。

「Overwatch 2」

 Overwatch 2ではAPIはDirectX 11、画質は「エピック」および「低」に設定したが、どちらもレンダースケール100%に設定。フレームレート上限は600fpsとしている。マップ「Eichenwalde」におけるBotマッチを観戦中のフレームレートを計測した。

Overwatch 2:1920×1200ドット時のフレームレート。上半分が画質が高い(GPUボトルネックが出やすい)設定、下半分が画質が低い(GPUボトルネックが出にくい)設定となる(以下、同様)

Overwatch 2:2560×1600ドット時のフレームレート

Overwatch 2:3840×2400ドット時のフレームレート

 Titan 18 HXのCore Ultra 9 285HX&RTX 5090 LTパワーが、旧世代CPU&GPUを搭載したRazer Blade 16 (2023)を圧倒するという非常にわかりやすい結果になった。特に、画質を盛った設定でプレイするなら、解像度に関係なくTitan 18 HXがRazer Blade 16 (2023)を圧倒する。

 画質が低い設定だと解像度が高くなるほどに平均フレームレートの差が縮まり、3840×2400ドットではほぼ並ばれてしまう。とはいえ、最低フレームレート(下位1パーセンタイル点以下の平均値)ではTitan 18 HXが優位に立っていることを見逃してはならない。

 また、Titan 18 HXほどの超高スペックPCであっても、3840×2400ドットの最高画質設定では少々物足りないフレームレートになる。このあたりは電力や熱で性能を強く抑制せざるを得ないノートPCならではの弱さである。

「Stellar Blade」

 Stellar Bladeでは、画質は「とても高い」および「低」を選択、DLSS(クオリティー)やフレーム生成も有効化。なお、「とても高い」設定時のみ、環境テクスチャーを4K設定にした。最初のステージにおける一定のコースを移動した際のフレームレートを計測。

Stellar Blade:1920×1200ドット時のフレームレート

Stellar Blade:2560×1600ドット時のフレームレート

Stellar Blade:3840×2400ドット時のフレームレート

 Stellar BladeはAAAタイトルにしては最適化も巧みで描画負荷も軽め。敵の攻撃にタイミングをあわせた行動が求められるゲームなので、正直DLSS MFGはなくてもいい。

 Titan 18 HXのスペックであれば、画質「とても高い」+DLSS FGの組み合わせで、平均フレームレートがディスプレーのリフレッシュレート(120Hz)を超えてくれるからだ。

 一方で、Razer Blade 16 (2023)は2560×1600ドットまでなら「とても高い」設定でも快適に遊べるが、3840×2400ドットになると力不足をハッキリと感じるようになる。

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