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Interop Tokyo 2025 現地レポート

Interop Tokyo 2025、摂津金属工業ブースより

インターネットに接続する「超巨大電源タップ」一体、何もの?

2025年06月19日 10時00分更新

文● 貝塚/TECH.ASCII.jp

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Interop Tokyo 2025では、摂津金属工業のブースなどで展示がありました

インテリジェントPDUで、何ができるの?

 PDU(電力分配ユニット:Power Distribution Unit)は本来、サーバーや機器に電力を分配するための装置です。しかし、インテリジェントPDUとなると、機能的に一歩進み、以下のような機能を持っています(機能は一例。必ずしも全ての製品が同じ機能を持っているとは限りません)。

リモートでの電源オン/オフ操作──サーバーがフリーズした場合など、現場に行かずに、該当ポートだけの再起動が可能です。
ポートごとの消費電力モニタリング──どのサーバーが、どれくらいの電力を使っているか、リモートで監視。
スケジューリングや負荷分散制御──夜間は一部の機器の電源を落とす、自動的に電力のピークを回避するといった制御。

「インテリジェント」であることが重要なワケ

 現在、企業のITインフラは多拠点化していることも多く、エッジ環境にもサーバーやネットワーク機器が設置されるようになりました。

 こうなると、人の手だけで電源状態を管理するのは、なかなか大変です。拠点数によっては、不可能といってもいいでしょう。特に障害対応の際、担当者が現地まで駆けつけて再起動する──そんなのんびりした対応では、ビジネスに大きな支障が出てしまうことも考えられます。

 そこで登場するのが、このインテリジェントPDU。電源トラブルや過負荷などをいち早く検知し、遠隔で即座に対応できる体制を築くサポートしてくれるというわけです。

地味だけど超重要。だからこそ選ばれるようになっている

写真は摂津金属工業が代理店として取り扱っているRaritanの製品

 ITインフラにとって、電源は「止まったら終わり」な要素のひとつ。インテリジェントPDUは、そんな電源周りを支えるプロフェッショナルな機材です。

 電源管理が「見える化」されることで、エネルギー効率の改善や、機器の状態の把握も容易にできるようになります。電力コストが増大し、効率的な運用が経営課題のひとつにもなり得る現代では、インテリジェントPDUは縁の下の力持ちというよりも、もはや主役のひとつかもしれません。

 サーバーの電源タップは、ほとんどの人にとって、目の届かない場所で動いている存在かもしれませんが、その存在があるからこそ、サーバーは安定して動き続けられるんですね。

 というわけで、インターネットに接続する「超巨大電源タップ」の正体は、遠隔でサーバーを操作したり、状態を把握するための「インテリジェントPDU」でした。

 この記事の写真にも使用している摂津金属工業のウェブサイトも、ぜひ参考にしてください。

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