COMPUTEX TAIPEI 2025レポート 第18回

Core Ultra 200シリーズはバッテリー駆動時とAC電源接続時で極端な性能低下がないことをインテルがアピール

モバイル分野での最高性能を追求する
Core Ultra 200HXシリーズ

　Core Ultra 200HXシリーズは、モバイル分野での最高性能を追求するモデル。Mobile WorkstationセグメントではSPECworkstation 4.0の特定のワークロードにおいて、AMD Ryzen 9 7945HXと比較して最大1.7倍優れた性能を発揮。また、前世代のCore i9-14900HXと比較しても、SPECworkstation 4.0で最大1.63倍優れている。

　コンピュート性能では、Geekbench 6.3マルチコアベンチマークでAMD Ryzen AI 9 HX 375に対して最大42%高速、Core i9 14900HXに対して最大25%高速となった。

　クアルコムのSnapdragon X Elite X1E-84-100に対しては、Cinebench 2024マルチコアで最大123%高速（150W PL1時）、Geekbench 6.3マルチコアで最大34%高速（55W PL1時） という結果とのこと。クリエイターワークロードでは、CrossMarkのcreativity sub-scoreでSnapdragon X Elite X1E-84-100に対し最大46%高速、AMD Ryzen AI 9 HX 375に対し最大23%高速、Intel Core i9 14900HXに対し最大14%高速になっている。

　電力効率でも、55W PL1時で前世代（Core i9-14900HX）と比較し最大41%優れるとされ、クアルコムのSnapdragon X Elite X1E-84-100と比較して同様の電力レベルで最大50%の性能向上を示す。

　ゲーミング性能では、クアルコムのSnapdragon 84-100に対し、ゲーム16タイトルのジオメトリック平均で最大58%高速であるとし、Core i9-14900HXと比較したF1 24のテストでは最大18%高速と話している。

　デモでは、HPのZBook Fury 18上で動作するCore Ultra 285HXでAdobe Substance 3Dを実行。2D画像からAIを活用して物理ベースレンダリング用のテクスチャーマップを迅速に生成するワークフローが披露された。また、Core Ultra 285HXを搭載するMSIのTitan 18システムでは、Black Myth: WukongのライブデモでAIコーチ機能を紹介した。このAIコーチはゲームプレイ中にヒントや戦略ガイドを提供し、AIがプレイヤーの状況に応じてリアルタイムでアドバイスを行なう。

　これはXPU（NPUと内蔵GPU）を活用しており、RAG機能を使ってゲームに関する質問に答えることも可能とされる。さらに、eスポーツ向けAIコーチであるGGQのLeague of Legendsクライアント上でのデモも行なわれ、これもNPUを活用したローカルでのフィードバック提供機能を紹介。Core Ultra 200HXシリーズは、ゲーマーがゲーム以外のクリエイティブな作業にも使用することが多い点を踏まえ、これらのワークロードでの性能優位性も強調された。