グーグルは5月21日、開発者向けイベント「Google I/O」内で、Google検索へのAI技術の本格導入を発表した。
目玉となる「AI Mode」は高度な推論能力に加えて、追加質問やウェブリンクを通じた深い掘り下げ能力を備えたマルチモーダル対応のAI検索機能。ユーザーの質問を複数のサブトピックに分解し、それらを同時に検索する「クエリ・ファンアウト」技術を搭載し、従来型の検索と比べ、より深くウェブを探索できるという。
米国では同日より一般提供を開始。さらに今週以降、Google検索のAI Modeと「AIによる概要」の両方に、「Gemini 2.5」のカスタムバージョンも導入する予定だ。
同社はこのほか、以下の各機能をAI Modeに追加する方針。こちらは今後数ヵ月かけて、米国の一部ユーザーを対象としたテスト展開を始める。
●今後実装予定の主な機能
■Deep Search
・数百の検索を同時実行し、多様な情報を横断分析。専門家レベルの引用元を網羅したレポートを数分で作成可能
■Search ライブ
・カメラを使ってリアルタイムで目の前のものについて会話しながら検索可能
■Project Mariner(エージェント機能)
・チケット購入など時間のかかるタスクをサポート
・複数サイトを横断調査し最適な選択肢を提示する
・イベントのチケットや店舗、サービスの予約から対応を開始
■AIショッピング
・要件を伝えると、AIが該当する商品をピックアップ
・自分の写真をアップロードして、気になる服をバーチャル試着
・AIエージェントに商品購入を依頼することも可能
■パーソナライゼーションの強化
・過去の検索履歴や他のグーグルアプリとの連携により、パーソナライズされた提案を実現
・Gmailから対応予定
■データの視覚化(カスタムチャートとグラフ)
・リアルタイム情報を基に、ユーザーの疑問に答える分析とインタラクティブグラフを作成
・スポーツおよび金融関連のクエリから対応予定
