Supermicroは5月15日、データセンター構築を効率化する革新的なビルディングブロックソリューション「DCBBS」を発表した。本製品は、AIおよびIT向けの液体冷却データセンターを迅速に構築できるよう設計されており、サーバーやストレージ、ネットワーク、ラック、冷却システム、ソフトウェア、サービスまで、必要な全てのコンポーネントを網羅している。
DCBBSは、標準化されたモジュール型アーキテクチャーを採用し、256ノードのスケーラブルユニット「AI Factory DCBBS」を提供する。これにより、データセンターの計画から構築、運用までを一貫してサポートし、コスト削減と導入期間の短縮を実現。さらに、Supermicroは導入後の包括的なサポートも提供し、データセンターの稼働率向上を目指している。
AIファクトリー向けのDCBBSスケーラブルユニットには、最大256基の液冷式4U Supermicro NVIDIA HGXシステムノードが含まれる。各ノードには8基のNVIDIA Blackwell GPUを搭載し、合計2048基のGPUが相互接続される構成だ。さらに、800Gb/s対応のNVIDIA Quantum-X800 InfiniBandまたはNVIDIA Spectrum X Ethernetネットワークを備え、高度なAI推論やトレーニングを効率的に処理できる仕様となっている。
DCBBSには、SupermicroのDLC-2テクノロジーが搭載されており、冷却効率を最大化しつつ消費電力の削減を図っている。従来の空冷方式と比較して、最大40%の電力を節約し、データセンターの占有面積を60%削減できる。さらに、水の消費量も40%削減可能という。
加えて、SupermicroはDCBBSの導入を支援するため、包括的なオンサイトサービスとソフトウェア管理ツール「SuperCloud Composer」を提供している。これにより、顧客は導入後も迅速なトラブルシューティングやシステム拡張が可能だ。特に、NVIDIA AI Enterpriseソフトウェアプラットフォームにも対応しており、AI推論やクラスター管理を一元化できる点も強みとなるだろう。
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