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T教授の「戦略的衝動買い」 第820回

限界に挑むデジタル腕時計サイズの超々小型マウスを衝動買い

2025年03月29日 12時00分更新

文● T教授 撮影●T教授 編集●ASCII

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小さすぎる点を補うシリコンカバーが基本的に必須かも

 ジョークやウケ狙いのアイテムを除き、過去から現在までハサミやナイフ、筆記具やライフスタイル系商品などは、そのサイズに多少の幅はあっても大差はない。人が手で使う以上、すべての道具は人間の手のサイズを中心に作られる。そういう意味で超小型マウスのシリコンカバーは、その最低ラインを死守するための着ぐるみ型標準オプションかもしれない。

 数十年近くレガシーな2ボタンマウスに慣れている人は、小指を除いた4本の指でマウス操作をする。多くの場合は、親指と薬指の2本でマウス本体をホールドし、人差し指と中指の2本で2つのボタン操作をクリックするだろう。このレガシーかつ日常的、伝統的な操作感覚にあまり影響を受けないのはシリコンカバー付きの状態だ。

超々小型マウス
超々小型マウス
超々小型マウス

カバーを付けないと親指と薬指の位置がかなり苦しくなる

 シリコンカバーを外したミニマルな状態での超小型マウスの操作は、長時間の操作ならストレスを感じる人も多いかもしれない。最大の懸念はシリコンカバーを付けた時のサイズに比較してマウスの縦の長さが52mm→36mmと30%も縮小することだ。4本の指の置き場所がかなり窮屈だ。

 窮屈に感じるのは、マウスの歴史に一度も無かった親指・人差し指・中指・薬指の4本の指先があたかも“惑星直列”のごとくほぼ横一直線状に並んでしまうためだ。これまで経験したことのない操作には、時間をかけても慣れない人がいる可能性も高い。たった9gの誤差程度の重量差なら、シリコンカバーを常時携帯すべきなのかもしれない。

 そのシリコンカバーにも工夫がいっぱいだ。底面の後部に2.4GHzワイアレスドングルレシーバーの収納箇所も確保されている。シリコンカバーを取り付けたままで本体充電も可能なように、プラグ穴部分も綺麗にカットされている。筆者も基本的にはシリコンカバーを常時つけた状態で良いと思うが、一番気になるのは黒いシリコンカバーがチリやホコリをよく吸着してしまって目立つことだ。

超々小型マウス

シリコンカバーの裏側にUSBドングルを収納できる

 超小型マウスを使う前の準備は、付属のUSBケーブルを使用するお約束の充電。満充電すれば普通の使用法なら1~2ヵ月は楽に持ちそうだ。パワーバンク(モバイルバッテリー)からの充電も容易な超小型マウスは、場所を問わずホストデバイスも選ばないモバイルワークの最良のコンパニオンだ。

超々小型マウス

充電はUSBケーブル経由で可能

USBドングルに加えてBluetooth接続×2の3台を切り替え可
ただ小さいだけでなく、実用性も備えた製品だ

 今回の超小型マウスの機能は超コンパクトなサイズにも関わらず一般的な3ボタンマウスと同等。ホストデバイスとの接続は付属のドングルレシーバーを使う2.4GHzワイヤレスとBluetoothでの2台とを、底面の物理スイッチ(2.4G/BT1/BT2)を手動で切り替えて使うわかりやすいタイプだ。

超々小型マウス
超々小型マウス
超々小型マウス
超々小型マウス

2.4GHz+Bluetooth×2で3台を切り替えて利用できる。切り替えは背面のスイッチから可能。DPIの変更もできる

 筆者はドングルレシーバーを原稿書き用のデスクトップPC、1台目のBluetoothを634gの富士通「LIFEBOOK 634」に、そして2台目のBluetoothはレノボのChromebookに繋いでいる。またDPI切替トグルボタンを押すことでマウスカーソルの動作スピードを1000カウント、1600カウント、2400カウントの3段階に切り替えが可能。狭いスペースでのマウス使用には極めて有効だ。

超々小型マウス

限界を超えた小ささなのに実用性もありの優れモノだ

 筆者の知る限りサンワサプライ社の超小型マウスは、過去にこのコラムでもご紹介した、折り紙式マウス「OriMouse」(37g)や空中でも操作できる「CheerPod」(33g)を超えたコンパクト超軽量マウスとしては歴代トップ。

 限界サイズを超えたサイズを実現しながら操作可能サイズに引き上げるシリコンカバー着ぐるみを同梱オプションとし、2.4GHzレシーバーも収納するという新記録と実用面の両方を押さえた優れモノだ。

 
T教授

今回の衝動買い

・超小型マウス(400-MAWB216BK)
・購入:サンワサプライダイレクト
・価格:3980円

T教授

 日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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