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石川温のPCスマホニュース解説 第230回

【解説】ドコモ対Colt、接続料訴訟の裏に“音声通話”悪用スキーム

2025年03月27日 07時00分更新

文● 石川温

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接続料の仕組み、見直し議論が本格化か

 そんななか、トラフィック・ポンピングに関しては、総務省における研究会で議論が進み、2024年9月には「トラフィック・ポンピングの発生に係る着信インセンティブ契約に関する業務改善命令の適用に関するガイドライン」が策定された。これまではNTTドコモが接続料を支払う事業者に対して協議を進めようとしても「守秘義務がある」と断られてしまっていたが、ガイドラインにより、情報開示が行われ協議が進展。疑いのある事業者と協議ができたことで、音声通話の発信量が激減したという。

 ただ、今後も新たな手法により、音声通話量を増幅させたトラフィック・ポンピングが出てくる可能性も出てくるだけに、いたちごっこになることも予想される。

 そろそろ「接続料」という仕組み自体を見直すことに本腰を入れてもいいのかもしれない。

 

筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。

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