OW2新シーズン「SPOTLIGHT」、アメリカ Blizzard本社取材レポート 第5回

通常モードではカウンターヒーローでも、ビルド次第で積年の恨みを晴らせる?

OW2の新モード「STADIUM」は、ヒーローが限界突破するロマンを求めて開発! 本社で開発陣に直接聞いた

文●八尋 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

7ラウンドがバッチリだった
賞金首を倒してロマンを求める!

STADIUMは全7ラウンド制

──先行プレイでは、1戦目が3連敗、2戦目が3連勝でしたが、3戦目が3対3から7ラウンドフルで戦うことができ、とてもハラハラしたマッチを体験できました。ラウンド数を7に設定したのはなぜですか?

Dylan Snyder氏:かなり試行錯誤の上で決めました。最初のころは5ラウンドを試していたのですが、いちから超強いビルドを完成させるには、5ラウンドでは足りないと感じたんです。7ラウンドした瞬間、「これのほうがいいね、しっくりくるね」と皆で思いました。先行プレイの場は、マッチングシステムがないので、どうしてもプレイヤーのスキル差ができてしまい、1戦目や2戦目のように圧倒的な差が開いてしまったのだと思います。その分、似たようなスキル枠の人とマッチングすることによって、フルの7ラウンドまで戦うことが多くなると思いますし、そのときの7ラウンド目の高揚感はスゴイと思いますよ。やはり、7ラウンドというのは長すぎず右か過ぎない丁度いい塩梅かなと思っています。FPSは長すぎると疲弊してしますので、疲れを感じないまでも、満足感を得られるという意味でも、7ラウンドは丁度いいと思います。

──シーズン15でパークシステムとSTADIUMという、まったく新しい要素が2つ一気に追加されます。これは、たまたま時期が被ったのか、それとも1つのアイデアが分離してこのパークとSTADIUMになったのか、どちらでしょうか?

Dion Rogers氏:今年の対人戦におけるアップデートはパークです。STADIUMは、2年以上開発を続けているので、ちょうど偶然新シーズンでお目見えということになりました。

Dylan Snyder氏:バランス的な問題が一番大事なので、STADIUMは別のバランスで開発しています。STADIUMの開発チームはヒーローデザインチームとも綿密に連絡を取り合っていて、かなりヒーローデザインチームからのインプットも受け、自分たちのアイディアに自信を持ちつつも、ヒーローチームの言ってくれるいいところも取り込んで、STADIUMモードをできるだけいいモードにしようと開発してきました。

──STADIUMでは、、ラウンドを勝利したチームがアビリティをより強化して、どんどん差が開いていくということはあるのでしょうか?

Dylan Snyder氏:一番考えるのはゲームのバランスで、すべてのプレイヤーが強いビルドを完成させられるというのが大事です。特定のプレイヤーがチームをキャリーするというロマンも必要です。なぜならオーバーウォッチの通常プレイにおいて、1人がチームを引っ張っていくという展開はまれなので、STADIUMではそれをもう少し強調したいと思いました。しかし、スキル差が大きく開きすぎるのはよくないので、賞金首システムを作りました。ずっと長い間倒されていないプレイヤーや、ヒール量がスゴイ多い人などを、1度倒すだけで大量の資金が手に入れるシステムです。負けているチームであれば、相手のエースチームを倒すことで、差が縮まっていきます。あとは、買い物をするときに、ヒーローのアビリティやスキルオプションをいつどの段階でお金があったとしても、自分のチームに有意義な選択をできるように作っています。絶対に巻き返せるといは言えませんが、得た金額差が自分の選ぶ選択肢になるべく影響しないようにしています。

賞金首を倒したときの金額は、ヒーローのアイコンの下に赤く表示されている

Dion Rogers氏:賞金首は頭上にアイコンが付くので、誰を倒せばいいかはわかりやすいと思います。すべてのアビリティにおいて、外すと全額返金されるので、この賞金首を倒すためのビルドにして、倒したらもとのビルドに戻すということもできるので、これも戦略的に面白いポイントです。今回のプレイテストが短くて全貌がみえなかったかと思いますが、相手がどんな買い物をしたかも見ることができるので、ラウンド数が増えて行くことにより、どんどん選択肢が広がっていきますし、相手がこうしてきたから、こうカウンターしようという戦略も多いので、選択もどんどん深まっていきます。

STADIUMなら、ラインハルトでオリーサに勝てるチャンスも?