アメリカ航空宇宙局(NASA)は2月5日(現地時間)、国際宇宙ステーションから初めてのTwitchライブ配信を実施すると発表した。2月13日午前1時45分(日本時間)から、Twitchの公式NASAチャンネルでライブ配信する。
地上の視聴者へリアルタイムの宇宙映像を届けるだけでなく、NASAの宇宙飛行士の声をライブで聞き、軌道上での生活について質問することも可能だという。NASAはこれまでもテレビやネット配信を通じて宇宙の様子を発信してきたが、ゲーム文化と親和性の高いプラットフォームであるTwitchを活用することで、新たなファン層との接点を広げる狙いがあるようだ。
宇宙×配信、新感覚のライブ体験
今回の配信では、現在軌道上の実験室に搭乗しているNASAの宇宙飛行士ドン・ペティット氏と、クルー8ミッションを終えて最近地球に帰還したNASAの宇宙飛行士マット・ドミニク氏が出演する。無重力空間での日常生活や微小重力下で実施される研究について語る予定とのこと。
Twitchコメント機能を使うことで視聴者からの質問に対して、宇宙飛行士が解答することも期待されている。動画配信を通じて得られる臨場感と、双方向性による一体感が融合することで、宇宙はこれまで以上に身近なものへと変化していくかもしれない。
NASA本部 デジタルコミュニケーション&テクノロジー部門ディレクター、ブリタニー・ブラウン氏は「TwitchConでデジタルクリエイターの皆様と交流する中で、それぞれのコミュニティに合った配信が求められていることを知り、その声に応える形で本イベントを企画しました。今後は、船外活動やロケットの打ち上げ・着陸に加え、今回のようなTwitch限定のライブ配信も増やしていく予定です。Twitchは、NASAが新しい視聴者と繋がり、宇宙の魅力を伝えるための重要なデジタルサービスの一つです」と説明した。
NASAは、この取り組みを通じて若い世代への教育や宇宙開発への興味喚起をさらに促進したい考えだ。宇宙は決して限られた専門家だけのものではなく、一般の人々にとっても身近でワクワクするフィールドになりつつある。
