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旅の達人が伝える! スマートトラベラーへの道 第77回

今年ももうすぐクリスマスですね

【行って良かった】ドイツに行くならクリスマスマーケットのある12月が楽しい!

2024年12月18日 07時30分更新

文● 中山智 編集●こーのス/ASCII

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本場のクリスマスマーケットはとんでもない規模です

 ANAの羽田=ミラノ就航初便の取材をするため、筆者はドイツのミュンヘンを経由するスケジュールでミラノへ渡欧しました(連載記事)。なぜドイツ経由にしたかというと、実は以前から、11月末から12月の中旬頃のドイツに行ってみたかったんです。なぜなら、この時期はドイツ各地で「クリスマスマーケット」が各地で開催されているから。

 ドイツはTI関連の展示会や発表会が多く開催される国です。ビール好きの筆者には天国ともいえるお祭り「オクトーバーフェスト」も開催されているので、筆者の訪問回数としては上位の国のひとつ。ただどうも旅程があわず、クリスマスマーケットの時期に訪れたことはありませんでした。

●本場ドイツのクリスマスマーケットに行きたい!

 旅仲間からは「ドイツこそクリスマスマーケットの時期に行くべき」という話はよく聞いていましたし、テレビや雑誌などで、きらびやかな屋台が並ぶお祭りの風景を観るにつけ、「いつか絶対に行く!」と思っていたわけです。

世界最大規模のビール祭り「オクトーバーフェスト」目的ではミュンヘンに何回も来ていますが、クリスマスマーケットシーズンは初参加です

 ドイツの3大クリスマスマーケットは、ニュルンベルク、ドレスデン、シュトゥットガルトの3都市と言われています。今回、あえてミュンヘンを選んだのは……目的地であるミラノに近いから、というのも理由のひとつですが、諸説はあるもののミュンヘンのクリスマスマーケットは14世紀にスタートしており、クリスマスマーケット発祥の地と言われている歴史あるイベントだからです。

 また、ミュンヘンは過去に何度も訪れているので、旅慣れた場所でもあります。というわけで念願だったドイツのクリスマスマーケットをミュンヘンで堪能してきました!

キラキラと輝くクリスマスマーケットに一度行ってみたかったのでした!

 ミュンヘンのクリスマスマーケットといっても、1ヵ所で行われているのではなく、広場や公園など各地で開催されています。市内近郊だけでも30ヵ所以上あると言われていて、とても全部は回れません。今回は4ヵ所に絞って訪れてみました。

●マリエン広場のクリスマスマーケット

 まずは市庁舎が建つマリエン広場のクリスマスマーケット。ミュンヘンのクリスマスマーケットとしては規模も大きく、もっともメジャーと言えます。マリエン広場は普段から観光スポットとして人気ですが、マーケットへの出店数は100軒以上で、クリスマスマーケットの時期は約21メートルのクリスマスツリーが建ち、夕方にはオーケストラの演奏が始まるなど、一番の賑わいを見せるスポットになります。

大きなクリスマスツリーが目印になっているマリエン広場のクリスマスマーケット

 どのクリスマスマーケットも同じですが、出店しているのはツリーオーナメントやアクセサリー、陶器などなど手工芸品が多いです。ツリーオーナメントやアクセサリーは安いもので3ユーロ(約485円)くらいから販売されていて、これがメチャクチャかわいい。手の込んだものも多く、見ているだけで時間がどんどんたっていきます。

ツリーオーナメントやアクセサリーなどかわいい小物がいっぱい!

 クリスマスマーケットでの定番といえば「グリューワイン」。いわゆるホットワインなのですが、スパイスが追加されており独特のテイストです。料金は店にもよりますが5ユーロ〜(約808円〜)くらいで、別途カップ代(ワインと同じくらいか若干高め)も必要。カップは返却すると料金が返ってきます。

 ただしこのカップも店によってこだわって作られているので、返却するのはもったいないくらい。気に入ったらお土産に持って帰るのもアリですね。

店舗ごとにカップのデザインが異なるのも魅力です! お土産にもピッタリ

 料理の定番はホットドッグやクレープなど。マリエン広場の屋台で食べた白ソーセージのホットドッグは5.5ユーロ(約889円)でした。これも香草が効いていてメッチャ美味しかったです。ちなみにクリスマスマーケットは意外と現金のみのお店も多かったので、いろいろ買いたい人は現金(ユーロ)を用意しておいたほうがいいかも。

ホットドッグは5.5ユーロ(約889円)で現金のみでした

●テレージエン広場のクリスマスマーケット

 お次は、オクトーバーフェストの会場としても有名なテレ―ジエン広場で「Tollwood Winter Festival Munich」と題して開催されるクリスマスマーケット。広い敷地内に屋外の出店エリアのほか、巨大なテントを使ったエリアもあり、マーケットのほかコンサートやサーカスなども行われていて、子どもを連れた家族の姿も多く見られました。

オクトーバーフェストの会場がクリスマスマーケットに

 ちなみにこの時期のドイツ・ミュンヘンはメチャクチャ寒いです。筆者はうっかりジーパンで行ってしまいましたが、足下が凍えるほど寒い。なのでクリスマスマーケットへは防寒対策をバッチリしてから行くべきなのですが、テレ―ジエン広場のクリスマスマーケットはテント内エリアもあってかなり温かい。飲食スペースもテント内にあるので寒さは苦手だけどじっくり見たい人にはピッタリです。

テントエリアも用意されている

テント内でじっくりと見られるのはありがたい

店舗内に飲食スペースもある

 また、衣類のも販売も多く、ポンチョなど南米系や中東系のアイテムをそろえたショップも多かったので、そういったファッションが好きな人はオススメかも。

実はこういうファッション好きなんですよね。財布の紐を固くしておかないとすぐに散財しそう

みんな飲んでいたので買ってみた「魔法のポーション」。ホットジンジャージュースだと思うんですが調べてもよく分からず……。知っている人がいたら教えてください!

●ヴィッテルスバッハ広場のクリスマスマーケット

 3ヵ所目はマリエン広場から北へ10分ほど歩いた場所にある、ヴィッテルスバッハ広場で「Münchner Adventsspektakel」と題して開催されているクリスマスマーケット。規模としては上記の2つよりも小さめですが、全体を中世のイメージで作っていて、なかなかに趣のあるクリスマスマーケットになっています。

ヴィッテルスバッハ広場のクリスマスマーケット

 たとえば、中世ヨーロッパの騎士などの格好をした人が歩いていたり、飲食店も古いかまどをモチーフにしたものを使ったり、グリューワインのカップも素焼きだったり。中世ヨーロッパにタイムスリップしたかのような楽しさがあります。こちらも子ども連れにオススメですね。

中世の騎士がホットドッグを買っていました

樽を使ったオーブンで調理

中世騎士の武器などを扱ったお店も。修学旅行の木刀気分でついつい買ってしまいそうですが日本持ち込み時の税関のハードルは高いかも

イベントスペースでも中世衣装を着た人が出演し子どもたちに大ウケ

ワインカップは素焼きとこれまたクラシックな感じ。カップの横にあるのは角砂糖で、お酒をかけて火を付けて提供してくれます(撮影しようと慌ててたら消えちゃった)

●ミュンヘン空港のクリスマスマーケット

 4ヵ所目はミュンヘン空港のクリスマスマーケット。ミュンヘン空港のターミナル1とターミナル2の間にあるスペースがこの時期はクリスマスマーケットになっています。ミュンヘン滞在者だけでなく、乗り継ぎで市内まで出ている時間がないという人でも、サクッと見て回れるのがうれしいポイント。

ミュンヘン空港を降りればすぐにクリスマスマーケット

 グリューワインなどの定番グルメが食べられるほか、スケートリンクやメリーゴーランドなどの設置もあり、お祭り気分もしっかりと味わえます。ちなみに屋外エリアで寒いですが、屋根はあるので雨や雪の心配はありません。

ミュンヘン空港のクリスマスマーケットには、メリーゴーランドがありました

設営中でしたがアイススケートも楽しめるようです

 というわけで、ミュンヘンのクリスマスマーケットを4ヵ所回ってみましたが、それぞれ特徴があって実に楽しい。これがミュンヘン市近郊だけでも30ヵ所以上、さらにドイツ全土では2500ヵ所以上あるとも言われているので驚きです。日本の縁日のようなイベントがドイツ全土で行われていると思うとワクワクしてきますよね。

 旅仲間が「ドイツに行くならクリスマスマーケットの時期」というのもうなずけます。ニュルンベルク・ドレスデン・シュトゥットガルトの3大クリスマスマーケットやそのほかの都市も行ってみたくなりました!

この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)

世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。

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