業務を変えるkintoneユーザー事例 第252回
6地区のファイナリストが集結し、今年のkintone事例一番星が決まる
kintone AWARD 2024開催! 入り口はひとつ作戦の桜和設備と現場と二人三脚で伴走したLILE THE STYLE
2024年12月11日 09時00分更新
LILE THE STYLE:現場の声から課題の“答え”を見つけ、徹底した伴走でkintoneの社内浸透を実現
続いては、LILE THE STYLEの谷川実氏と木原隆太氏によるプレゼン「介護業界をkintoneで変えてみよう!」を紹介する。
LILE THE STYLEは2014年に設立した介護事業者であり、訪問介護や訪問看護、デイサービス、サービス付き高齢者向け住宅などを手掛けてる。従業員は21名で、業界では小規模な部類の事業者だという。
同社の介護現場では、利用者の記録を手書きで残し、壁の大きなカレンダーでスケジュールを管理、業務の情報も各自がファイルに収めるなど、まさにアナログな現場であった。そんな中、谷川氏と木原氏は、介護DXのプロジェクトの担当に突然任命される。「私たちはまず現場に入り、業務を洗い出して、課題を特定することから手をつけました。しかし、事態はすでに最悪な状況になっていました」と谷川氏。
驚くことに現場では、管理者が8年間で6回も変わっていた上に、従業員は半年間で8名も退職していたという。その従業員が持っていた情報もすべて失われ、利用者やその家族といった基本的なデータすらどこにあるかわからない。さらに、売り上げは過去最低をマーク。とても時間をかけてDX化する余裕はない状況だった。
DXを実現するためには、最低限、従業員が持つ情報を共有できるようにする必要がある。そこで、従業員が使う頻度の高い「出庫記録」の業務をkintoneアプリ化した。出し入れを記録でき、在庫も管理でき、月末の集計も楽になると“一石三鳥”を狙ったものの、蓋を開ければ2割程度にしか使ってもらえなかった。
アプリのユーザーとなる介護業界の人材は、平均年齢は50歳以上で、退職しても働き場所が不足しないため、新しいチャレンジがしにくい風土ができていた。どうしたら現場に使ってもらえるかを考え、“徹底的に伴走する”ことに行き着いた。まずは、バーコードやQRコード、音声などで入力できるように工夫して、スマートフォンやタブレット、パソコンも増設。簡単に使ってもらえるような環境を整えたが、それでもkintoneアプリは使われなかった。
「よくよく現場に聞いてみると、『目的のアプリにたどり着けないから』、『出庫記録で品目を選ぶのが大変だから』という答えが返ってきました。結局、答えはパソコンに向かって開発している我々ではなく、現場のスタッフが持ってるいることに改めて気づかされました」(木原氏)
そこで、kintoneを開くと最初に出てくるお知らせ掲示板にメニューを作成したり、アイコンを大きく目立たせるなど、迷わず目的のアプリにたどりつけるよう工夫を凝らした。また、品目選択については、ユーザー番号を入力すると、過去によく購入したものが表示されるようカスタマイズ。この2つを改善することで、kintoneの利用率は8割にまでアップした。
残りの2割にも使ってもらえるよう、谷川氏は徹底的に伴走。kintoneを使えない人の隣に座って、分からなくなるタイミングをなくすなど、付きっきりで寄り添った。
結果、kintoneの活用は一気に進み、アプリの数は30個にまで増えた。残業がほぼなくなり、売上は2年間でなんと2倍に。DX化した施設をみて、辞めたスタッフが3人戻ってきて、職員の紹介から5人の採用につながった。会社の風土も変わって、今ではデジタル化を楽しめるようになったという。谷川氏は、「kintoneを通じて介護のDXを実現し、この介護業界を変えたいと思っています」と締めくくった。
次回は、中盤に登壇したワイドループと北斗型枠製作所のプレゼンをレポートする。
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