前へ 1 2 3 4 次へ

初心者でも簡単!Flash BIOS Buttonの使い方パーフェクトマニュアル

Ryzen 9000シリーズに対応していないマザーボードの見分け方とBISOアップデート方法。やり方は簡単でCPUすら不要

文●石川ひさよし 編集●三宅/ASCII

提供: エムエスアイコンピュータージャパン

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

それでは動作確認

 さて、BIOS更新が無事終わり、Ryzen 9000シリーズCPUを認識する準備が整った。仮組み、本組みどちらでもよいので、PCを起動できる状態まで組み立てよう。

 そしていざ電源投入というところだが、ひとつ気に留めておこう。他社製を含めすべてのマザーボードに共通することだが、現在のCPUでは初回起動時にメモリのトレーニングがあり、これがけっこうな時間を要する。ディスプレイが省電力モードに入り、あるいはディスプレイの電源がOFFになるかもしれない。不安に駆られるかもしれないが、それでもしばらく見守ろう。

 参考までに今回の検証環境ではこのメモリトレーニングに30分程度要した。45分かかることもあるし、1時間近くかかることもある。短時間で起動できたらラッキー、コーヒーブレイクだと思えばよい。さすがに1時間以上かかるようなら一旦電源をOFFにして再度挑戦したほうがよいが、基本は待ちだ。

 待ち疲れてあきらめかけた頃……メモリトレーニングが完了してBIOS画面が表示される。表示されているのは「Deleteキーを押してBIOSセットアップをしましょう」という定番のテキストだ。この画面が表示された時点で成功していることは疑いようないが、せっかくなので指示どおりBIOSセットアップ画面を呼び出してCPU名とBIOSバージョンを確認しておこう。

右上の黄色い線の部分を確認。CPUとBIOSのバージョンが表示されている

MSIマザーボードなら安心してRyzen 9000搭載PCが組める

 このように、MSIマザーボードではRyzen 9000シリーズ対応BIOSに更新済みの製品についてはシールによって判別でき、万が一の場合も「Flash BIOS Button」があることでまったくCPUを認識しない状態からでも対応BIOSへと更新できる。複数の手段があるというのははじめて購入する方にとって心強いものだ。これがなかったら、我々も新CPUとマザーボードはセットで店頭購入し、店員には対応するBIOSバージョンに更新されていることを確認してください……としかアドバイスできない。

 もちろんすでに稼働中の方なら従来どおりのBIOSメニューにあるM-Flashを使ってBIOS更新することができる。さらに言えばWindows上からMSI CenterのLive Update機能を利用してBIOS更新をすることもできる。今後、新CPUに載せ換える時、セキュリティアップデートがあった時、BIOS更新に迫られても臆することはない。MSIマザーボードなら、その時の状況に合わせて、熟練度に合わせて複数のBIOS更新手段が用意されている。

 さて、Ryzen 9000が動作するようになった。せっかくなので今回の検証環境によるパフォーマンスも参考値として掲載しておこう。今回用意したのはRyzen 5 & Radeon RX 7600のメインストリーム向けゲーミング構成だ。

検証環境
CPU AMD Ryzen 5 9600X(6コア12スレッド、デフォルトTDP:65W)
マザーボード MSI MAG X670E TOMAHAWK WIFI(AMD X670)
メモリ Micron Technology Crucial Pro CP16G56C46U5(DDR5-5600 16GB×2)
SSD PCI Express 4.0 x4接続1TB
ビデオカード MSI Radeon RX 7600 MECH 2X CLASSIC 8G OC
CPUクーラー MAG CORELIQUID E240(24cmクラスラジエーター)
電源 MSI MAG A850GL PCIE5(850W、80PLUS Gold)
OS Windows 11 Pro

ビデオカードはMSI Radeon RX 7600 MECH 2X CLASSIC 8G OC

CPUクーラーはMAG CORELIQUID E240

代表的なベンチマーク

PCMark 10
Overall 12008
Essentials 12953
App Start-up 19846
Video Conferencing 9885
Web Browsing 11080
Productivity 12261
Spreadsheets 15828
Writing 9499
Digital Content Creation 14967
Photo Editing 21499
Rendering and Visualization 17993
Video Editing 8688
Gaming 23636
Graphics 32157
Physics 32091
Combined 13723
CINEBENCH R23
Multi Core 16787
Single Core 2155
3DMark
Speed Way 2042
Steel Nomad 2345
Steel Nomad Light 10359
Port Royal 5783
Solor Bay 43016
Time Spy 10925
Fire Strike 27980
3DMark CPU Profile
Max threads 7680
16 threads 7535
8 threads 6667
4 threads 4657
2 threads 2489
1-threads 1253

ゲームベンチマーク

ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク
3840×2160ドット、標準品質(デスクトップPC) 9174(快適:60fps)
2560×1440ドット、最高品質 10294(快適:72.32595fps)
1920×1080ドット、最高品質 16997(非常に快適:119.5216fps)
黒神話:悟空
2560×1440ドット、超高、FSR フレーム生成ON、レイトレーシングOFF 65fps
2560×1440ドット、高、FSR フレーム生成ON、レイトレーシングOFF 103fps
1920×1080ドット、超高、FSR フレーム生成ON、レイトレーシングOFF 67fps
エーペックスレジェンズ
3840×2160ドット、すべて高 100.8fps(1% Low Avg. 88.5fps)
2560×1440ドット、すべて高 155.1fps(1% Low Avg. 124.2fps)
1920×1080ドット、すべて高 207.7fps(1% Low Avg. 159.2fps)

パフォーマンス総評

 およそWQHD(2560×1440ドット)環境が狙えるゲーミングパフォーマンス。Radeon RX 7600はグラフィックスメモリが8GBなので、このあたりが妥当だろう。4Kはやや荷が重い。

 黒神話:悟空も、FSR、フレーム生成などを利用すればWQHDゲーミングが狙っていける。そして比較的軽量エーペックスレジェンズでは、WQHDなら120Hz、フルHDなら165Hzクラスのゲーミングディスプレイで性能を引き出せるだけのフレームレートが得られた。

 Ryzen 5 9600X、Radeon RX 7600という組み合わせは、合わせてもギリギリ10万円に収まり、ほかのパーツとOSを合わせてざっと今回の構成なら20万円少々。マザーボードをAMD X670→B650モデルにすれば20万円以下を十分に狙えるコスパなので、参考にしていただきたい。

今回使用したCPUはAMD Ryzen 5 9600X

MSIサイト

前へ 1 2 3 4 次へ

過去記事アーカイブ

2024年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2023年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2022年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2021年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2020年
01月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2019年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2018年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2017年
01月
03月
05月
06月
07月
09月
10月
11月
2016年
01月
03月
05月
06月
09月
11月
2015年
01月
03月
04月
06月
2014年
05月
06月
09月
10月
11月