【情シス戦隊 サポートジャー#3】“システム管理者の日”特別編「情シスさんのいない一週間」の巻
情シス戦隊が“解散”のピンチ!? 危機を救うのは社員のみんなだ!
2024年07月26日 08時00分更新
あらすじ:「情シス戦隊 サポートジャー」とは?
関東某県にある中堅企業、I商事の情報システム課。ここで働く5人のメンバーは、実は単なる“情シスさん”ではない。「ITの力」と「親切な気持ち」で会社の平和を守る――。そんな任務を背負った5人のヒーロー&ヒロイン、「情シス戦隊 サポートジャー」の隊員たちなのである!!(少なくともそう自称している!!)
《 情シス戦隊 サポートジャーのこれまでの活躍を知ろう! 》
・第1話:魔人アナローグとの戦い! デジタルとインテル® vPro®の力で業務を効率化せよ!・第2話:奇獣インセキュアーの襲来! 我が社の大事な情報と未来をインテル® vPro®で守れ!!
月曜日:「情シス戦隊は、ただ今をもって解散とする!!」
月曜日の昼下がり、ここはI商事のオフィス。情報システム課……もとい、“情シス戦隊本部”デスクでは、メンバー5名がそれぞれの業務にいそしんでいた。
相変わらず社内ヘルプデスクへの問い合わせは多いものの、近ごろは大きなITトラブルも起きておらず、平和そのものだ。パソコンに向かい、来期に向けてIT予算の申請書をまとめていたブルーが、フーッとため息をつく。
ブルー「やれやれ……。こういう事務作業はやっぱり苦手だな……」
オレンジ「現場でトラブル解決してるときのほうが、ブルーは生き生きしてるよね。ふふふ」
もちろん、IT予算をしっかり確保して、社員がいつでも快適、安全に仕事ができる環境を整えることも、情シス戦隊の大切な仕事である。それはよくわかっているが、やはり仕事の好き嫌いはある。人間だもの。
ブルーと同じく、事務作業があまり好きではないグリーンが、独り言をつぶやくように社内のうわさ話を始めた。
グリーン「そう言えば、新しく入った財務の偉い人、なかなかの豪腕らしいぞ」
ピンク「厳しい“コストカッター”だって、社内のうわさになってますよね」
I商事では今月、新しいCFO(最高財務責任者)としてガマグチ(蝦蟇口)氏を招き入れ、経営改革に乗り出したところだ。ガマグチ氏は前職の会社で大幅なコストカットを行い、経営を立て直した手腕を買われてI商事にやって来た。幹部は歓迎しているが、現場社員は「うちの部署も予算カットされるのでは」とビクビクしている。
ブルー「それじゃあ、IT予算もしっかり守らないと、だな……」
ブラック「ITのことがわかってない奴らからすれば、IT予算なんか“ムダのかたまり”に見えちまうぜ。予算申請はうまいことやれよ」
ヒソヒソとそんなうわさ話をしている所へ、張本人であるガマグチ氏がやって来た。身体が大きく、声も大きい。ついでに口も大きい。
ガマグチ「ほう、こちらが“情シス戦隊”ですか! はじめまして、CFOのガマグチです!!」
オレンジ「あっ、どうも……おつかれさまです」
表情は常ににこやかなのだが、ガマグチ氏の目は笑っていない。“豪腕のコストカッター”といううわさは本当のようだ。情シス戦隊に緊張が走る。
ガマグチ氏は、鋭い目つきで“情シス戦隊本部”をチラッと見渡したあと、ほかの部署にも聞こえるような大声で、こうはっきりと宣言した。
ガマグチ「突然ですが……“情シス戦隊”は、ただ今をもって解散とします!!」
サポートジャー全員「えぇーっ!?」
ブルー「予算カットならまだ許せるが、いきなり情シス戦隊の解散なんて……。そんなムチャな話があるかっ!!」
ガマグチ「まあまあ、落ち着いて。詳しい話は会議室でやりましょう。皆さんのこれからの処遇についても話し合わないとね」
ガマグチ氏は大声でそう伝え、情シス戦隊全員を引き連れて会議室へと去った。
やり取りを聞いていた周りの部署の社員たちは、いきなりの出来事にざわついている。もっとも、冷ややかに見る社員もいなくはない。
経理部のK山「情シスさんがいなくなっちゃう……? 大丈夫なのかしら」
営業部のA田「でも彼ら、最近はヒマそうに見えたよ。大丈夫じゃない? さっ、仕事仕事」
結局、この出来事のあと、情シス戦隊のメンバーたちがオフィスに姿を見せることはなかった。
こうして、I商事の「情シスさんのいない日々」が始まったのだった。