個人的オススメポイント4:ラピトリ搭載
ラピッドトリガーとはざっくり説明するとキーを離すとすぐさまOFFになる機能であり、VK720Aの場合はアクチュエーションポイントとリセットポイントが追従して変化し、最短0.1mmでキー入力をON/OFFすることができる。
すでに多くのレビューで指摘されているように、アクチュエーションポイントだけを深めに設定することはできないため注意が必要だ(もっとも、すべての数値を低く設定する筆者にとっては気にならない話ではあった)。実際に『VALORANT』などのFPSでストッピングがしやすくなるその恩恵は感じるものであるため、同作のプレイヤーにとっては有力な選択肢になるはずだ。
個人的オススメポイント5:制御ソフトが使いやすい
これはVK720Aというより制御ソフトの話になるが、「ELECOM GAMING Tool(EG Tool)」は直感的でわかりやすく、動作も軽量で、謎のサインアップなども求められないという点で、他社の制御ソフトの一歩先をいっているように感じる。
設定可能項目は、キーごとの感度設定や2ndアクションなどのキー割り当て、ゲーミングモード時の無効化キーの設定、簡単なライティング設定程度だ。プロファイル設定は3つまで保存できる。
個人的イマイチポイント1:ソフトとプロファイルの紐付けができない(が、解決策はある)
EG Toolは使いやすい一方で、機能は最低限という印象。ソフトウェアごとの自動切り替え設定は存在しない。たとえばデスクトップではプロファイル1で、『VALORANT』をプレイしているときだけはプロファイル2で、といった設定はできない。とくにラピッドトリガーを設定しているキーは普段のタイピングでは使いにくい(というか使えたものではない)のでマイナスポイントだ。
ただし、任意のキーに「プロファイルを切り替える」を割り当てることでこれは解決できる。筆者はホイールキーの上、下、押し込みにそれぞれプロファイルを設定し、事なきを得た。
個人的イマイチポイント2:コンパクトサイズではあるが……
最大の気になる点は、ファンクションキーの上部の余白だ。とりわけFPSプレイヤーは、モニターの足周りとの干渉や入力のしやすさ的に、キーボードを斜めに置くことが多く、筆者もその1人であるが、そうした際にどうしてもこの余白が気になってしまう。確かに75%で横幅はコンパクトさを感じるのだが、この余白がなければもうちょっと楽にデスク配置できるのにな……と思ってしまう。
ハイエンドながらそれに見合った性能と機能を備えるキーボード
VK720Aは、高価格帯ながらも、その性能と機能性で十分な価値を提供している。キータッチの心地よさ、コンパクトながら機能性に富んだデザイン、ユニークなキーキャップ形状、ラピッドトリガー機能、そして直感的な制御ソフトなど、多くの魅力的な特徴を備えている。
一方で、ソフトウェアとプロファイルの自動切り替え機能の欠如や、デザイン上の細かな課題も存在する。しかし、日本企業ならではの安心感と、シンプルかつ機能的な制御ソフトは、多くのユーザーにとって大きな魅力となるだろう。高性能かつ使いやすいゲーミングキーボードを求めるプレイヤーにとって、VK720Aは強力な選択肢となる。
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