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OTセキュリティ人材育成の施策、エンジニアリング/開発も含めた日本への投資姿勢

全国自治体の50%超が利用するOPSWAT、CEOに「日本の重要インフラ保護」の課題を聞く

2024年07月17日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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「日本の重要インフラ保護」における課題とOPSWATの取り組み

――髙松さんにうかがいますが、成熟度や課題といった視点から、日本の重要インフラ保護の現状をどう見ていますか。

髙松氏:日本では、政府のNISC(内閣サイバーセキュリティセンター)が中心となって、現時点で15の「重要インフラ」領域(業種)を定義している。ただし、たとえば15個目の「港湾」は昨年になって追加されたりと、やっとその定義が固まってきた段階だ。

 一方で、海外ではすでに石油パイプライン、工場やプラントへのサイバー攻撃によって操業が停止するなど、社会的にも大きな影響が出ている。国家間の“サイバー戦争”のような動きもあり、重要インフラ保護に対する需要は日本でも必ず高まるものと考えている。

 その15領域でも、日本では特に公共、金融、製造、PUE(電力、ユーティリティ業界)4領域に注力していく。

「日本の重要インフラ保護」を目標に、CIPラボの活用、サポート/サービスの強化とともに、特定4領域(業界)へのフォーカスを強める

――公共の領域について言えば、国内自治体の半数以上がOPSWAT製品を利用しているという発表もあり、シェアの高さに驚きました。なぜ自治体での利用が進んでいるのでしょうか。

髙松氏:現在、自治体からの引き合いは非常に多くいただいているが、その背景として大きいのは、総務省が全国の自治体に対して出したサイバーセキュリティガイドラインだ。たとえば、インターネットからダウンロードしたデータについては、無害化、脅威除去を行ってからクローズドなLGWANに入れるといったガイドラインがあるため、そのためのソリューションが必要とされている。

 現在市場に出ている無害化製品には、大きく3つの方式がある。ドキュメントファイルからテキストデータのみを抽出するもの、すべてを画像化して無害化するもの、そしてOPSWATのように、無害化を行ったうえで元のドキュメント内容を再構成するものだ。

 前者2つの無害化方式は、たしかに“無害化”はされるものの、元のドキュメントとはまったく違うものになってしまうため使い勝手が悪く、「正直、業務には耐えられない」という声が多い。一方で、OPSWATの「Deep CDR」は、元のドキュメントの再現クオリティが非常に高く、業務にも支障が出ない。そのため、ほかの無害化方式の製品を導入していた自治体も、更新のタイミングでOPSWATに切り替えるといった動きが出ている。

 総務省のガイドラインではもうひとつ、外部から取り込むファイルに対するマルウェアスキャンも推奨されている。OPSWATの場合は、複数のセキュリティベンダーが提供するエンジンを使った「マルチスキャン」が特徴だ。たとえば、自治体がセキュリティベンダー1社と契約すると、そのベンダーのエンジンでしかチェックできないが、OPSWATならば複数のエンジンでチェックできるため、“未知のマルウェア”を減らせる。この点も強くご支持いただいている点だ。

――自治体市場において、特に引き合いの強い製品はどれでしょうか。

髙松氏:やはりまずは、OPSWATが強みを持つDeep CDR、マルチスキャンといった製品群だ。さらに、テクノロジーパートナーがOPSWATのエンジンを組み込んだソリューション、たとえばEメールゲートウェイやクラウドストレージといったソリューションへの引き合いも増えている。

 ユニークなところでは、各都道府県の警察において、証拠品として押収したUSBメモリなどの物理メディアを安全に取り扱うために、キオスク端末(「MetaDefender Kiosk」)を導入いただいたケースもある。キオスク端末は、研究所や工場といったOT環境だけでなく、病院などでも導入されている。

――日本国内でのビジネス拡大においては、パートナーの役割も重要です。先ほどの人材育成の話では、重要インフラ保護はITセキュリティの知見だけでは成り立たないというコメントもありましたが、OT領域などのパートナーも必要でしょうか。

髙松氏:OPSWAT Japanでは100%間接販売、つまりパートナー経由での販売としているため、パートナーの役割はとても重要となる。

 いま指摘されたとおり、重要インフラ保護のソリューションを販売していくうえでは、OTセキュリティの知識も必要だ。率直に言って、現状ではまだそうしたパートナーは足りていないと考えている。もちろんIT領域のパートナーにOTのトレーニングを積んでもらうことも行うが、それと同時に、OPSWATからトレーニングやサポートを提供していく。

 実は今日(取材当日)も、OT専業のSIパートナーの方が見学に来られているが、こうしたOT領域に専門性を持つパートナーとも協業を拡大していく。

CIPラボの開設と合わせ、パートナー支援を強化していく方針を示している

――ザーニーさんにお聞きします。新たな東京オフィスやCIPラボをオープンしたところですが、日本市場では今後どのような施策を展開し、ビジネス成長を狙っていきますか。

ザーニー氏:日本チームの拡大に期待している。以前の日本チーム(OPSWAT Japan)はエンジニアとセールスだけの人員構成だったが、現在ではサポート、マーケティングといった人員も増えた。冒頭で述べたとおり、OPSWATではセールスやマーケティングへの投資を拡大しているが、これは日本でも同じ方針だ。

 日本のチャネルパートナー、テクノロジー(ソリューション)パートナーの拡大にも期待している。また、日本の優秀な学生への期待も大きい。特にエンジニアのインターン生などを増やし、若いエンジニアにCIPラボを活用してもらえるような取り組みも進めたい。

 もうひとつはエンジニアリングだ。OPSWATとしては、エンジニアリングへの投資ももちろん継続しているが、将来的には日本にもエンジニアリング、製品開発の拠点を置きたいと考えている。

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