SNSサービスXは5月8日、生成AI「Grok」を有料プラン「Xプレミアム」限定機能として公開した。同日現在、筆者が確認した範囲ではブラウザー版とiOSアプリに実装されている。
GrokはXの関連企業xAIが開発する大規模言語モデル(LLM)。OpenAIの「ChatGPT」やグーグルの「Gemini」のように、会話形式でAIに質問や作業を指示できるチャットAIだ。
使い方はブラウザーまたはアプリのメニュー一覧からGrokを選択し、表示される質問例の一覧から知りたいことをタップするか、画面下部の入力欄にテキストを打ち込むだけ。あとはXのダイレクトメッセージ(DM)と同じような感覚で、Grokとテキストで会話していけばよい。
返答パターンについては、回答の正確性を重視した「標準モード」と、ジョークや風刺を交えた回答ができる「ユーモアモード」の2種類を用意。チャット画面上部をタップすることで、状況に応じて両者を切り替えることができる。質問によっては標準モードよりユーモアモードの方が正確な答えが返ってくることもあるため、多少面倒だが、両方のモードに同じ質問を投げ、回答を比較することをお勧めしたい。
また、Grokには必要に応じて、回答の根拠となるXのポストを提示する機能も搭載されているが、こちらは回答と無関係なポストが一覧に表示されることもあり、正直アテにならない。Grok以外の生成AIと同様、回答内容の真偽は別途ユーザー側で確認した方がよいだろう。
なお、Xでは継続的なサービス向上を目的として、ユーザーとGrokとのやり取りをモデルのトレーニングや調整に利用する場合があるとしている。社外秘やプライバシーに関わる情報など、外部に漏らしたくない内容は入力しない方が賢明だ。