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理論計算と機械学習で無機材料表面の性質を予測=東工大など

2024年04月04日 06時52分更新

文● MIT Technology Review Japan

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東京工業大学、東北大学、産業技術総合研究所の研究チームは、量子力学の基本原理に基づいた理論計算(「第一原理計算」と呼ぶ)により生成した大規模な理論計算データおよび機械学習を用いて、無機材料表面の基本的な電子構造を網羅的に予測することに成功した。

東京工業大学、東北大学、産業技術総合研究所の研究チームは、量子力学の基本原理に基づいた理論計算(「第一原理計算」と呼ぶ)により生成した大規模な理論計算データおよび機械学習を用いて、無機材料表面の基本的な電子構造を網羅的に予測することに成功した。 研究チームはまず、高精度と高速を両立した第一原理計算手法を用いて、まず約2200種類の二元系酸化物無極性表面のデータベースを構築。次に、同データベースを用いて、構造緩和前の表面原子配列から構造緩和後のイオン化ポテンシャル(IP)と電子親和力(EA)を予測するニューラルネットワークを構築した。さらに、構築したニューラルネットワークをベースとして、約700種類の三元系酸化物無極性表面の理論計算データを用いた転移学習を実行し、三元系酸化物表面への展開を図った。 無機材料のバンドアライメント(複数の物質の電子のエネルギーバンドをある基準でそろえること)は、光触媒や電子・光電子デバイスの設計において不可欠な指針を与えるが、多種多様な物質の表面を系統的に評価することはこれまで困難であった。今回の研究成果は近年注目されているマテリアルズ・インフォマティクス的アプローチにより、この状況を打開するものであり、今後の材料探索やデバイス設計を加速することが期待される。 研究論文は、米国化学会誌(Journal of the American Chemical Society)のオンライン速報版に2024年3月28日付けで公開された

(中條)

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