生成系AIの実行環境を爆速構築! ASRock製ビデオカードの「AI QuickSet」が便利すぎる
提供: ASRock
Automatic 1111+ONNXのビルドでは
RX 7600 XTとRX 7800 XTの差が拡大
続いてはStable Diffusion+Automatic 1111、かつONNXを利用したビルドでの検証となる。学習モデルは“stable-diffusion-v1-5-olive”を使用し、512×512/768×768/1024×1024ドットの3種類の解像度で検証した。パラメーターは以下の通りだ。
Stable Diffusion+Automatic 1111+ONNXのパラメーター | ||||||
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Steps | 50 | |||||
CFG Scale | 7 | |||||
スケジューラー | euler-ancestral | |||||
Upscaler | R-ESRGAN 4x+ | |||||
Hires Steps | 10 | |||||
Batch Size | 1 | |||||
Batch Count | 10 | |||||
プロンプト | beautiful render of a Tudor style house near the water at sunset, fantasy forest. photorealistic,cinematic composition, cinematic high detail, ultra realistic, cinematic lighting, Depth of Field,hyper-detailed, beautifully color-coded, 8k, many details, chiaroscuro lighting, ++dreamlike, vignette |
SHARKの時とは異なり、初回生成時間と2回目以降の生成時間にあまり差が出ていない点に注目。このテストではHires.fix(アップスケーラー)も使用して負荷を上げているため、RX 7600 XTとRX 7800 XTの差が拡大している。RX 7600 XTでもStable Diffusion+Automatic 1111は十分利用できるが、パラメーターを少し軽くする工夫が必要だろう。RX 7800 XTXはここでも強みを発揮するが、画像生成だけに限って言えばRX 7800 XTの方が費用対効果が優れている。
ONNXを利用したStable Diffusionの生成画像
AI Quicksetは誰でも簡単に生成系AIのすごさを味わえる
アップデートで画像生成だけでなく音声生成にも対応
以上で簡単ではあるがASRock製Radeon+AI Quicksetを利用したStable Diffusionの力比べは終了だ。パラメーターを欲張らなければRX 7600 XTでも十分戦力になるが、パラメーターの試行錯誤を含めガッツリと楽しみたいなら、RX 7800 XTの選択がオススメだ。級力的にはRX 7900 XTXに行くのが理想だが、費用もそれなりにかさむため覚悟が必要だ。
そして、本稿をまとめている間にASRockはAI Quicksetを1.2.3にアップデート(Linux版は1.1.6に更新)した。このバージョンでは新たにAIを利用した音声認識ツール「Whisper Desktop (Windows版)」やサウンド生成ツール「AudioCraft (Linux版)」が追加された。
生成系AIの利用は今PC界隈において最もホットな話題だが、初心者にとっては試してみることすら難しい。しかしAI Quicksetのようなツールがあれば、誰でも簡単に生成系AIのすごさを味わえ、かつPCのパワーのことをもっと考える動機になり得る。
AI QuicksetがASRock製ビデオカード用であるのは残念(理解はできる)ではあるが、この施策はASRockの唯一無二の強みとして、持続的なサポートに期待したい。