材料の加工で苦労するのが、手が足りないこと。木材を切るにも片手で押さえながらでは力が入りませんし、簡単にブレてしまい、切り口がガタガタになりがちです。また、電動工具を使う場合は、手で押さえる力が負けてしまうと材料が暴れ、怪我をしてしまう危険すらあります。
これは、組み立て時にも言えること。2つの材料をそれぞれ押さえた時点で両手が塞がっていますが、ネジを止めるにはもう1本手が必要です。人間には最大でも手は2本しかありませんから、明らかに足りていません。
もちろん、足を使うというのもひとつの手段ですが、手ほど起用に動かせないため、材料がズレてしまいがち。キチンと合わせたつもりで足で押さえていたのに、いざ組み立ててみたらズレていた……なんて経験をしたことある人は多いでしょう。
そんな、材料の加工や組み立ての仮止めで活躍してくれるのが「クランプ」です。ひと口にクランプといっても色々な形があり、よく見かけるのはC型クランプ、F型クランプ、スプリングクランプ、クイックバークランプあたり。
クランプは同じようで全然違う
用途によって使い分けるのがオススメ
材料をがっしり掴んで強力に固定できるC型クランプ、大きな材料をそこそこ強く固定できるF型クランプ、小さな材料の仮止めに活躍するスプリングクランプ、大きな材料の仮止めがしやすいクイックバークランプ、といった特徴があり、用途によって使い分けます。
自分は加工するにしても小さなものが多いことや、材料に傷がつくのが嫌だという理由から、C型クランプやF型クランプは敬遠していました。何より、この2種類はネジ込んで締めつける構造となっているため、締めるたびに材料が引きずられて回転し、ズレやすいのが嫌なんですよね。とくに、滑りやすい木工ボンドとかを塗っていたりするとスルッといってしまうことがあります。
とはいえ、時々、強力に固定しなければならないシーンもでてきます。最初は、適当なC型クランプかF型クランプを100均で買ってくればいいか……などと思っていたのですが、ここでふと、「ちゃんとしたメーカーのクランプってどんな感じなんだろう」と興味がわきました。
数あるクランプの中でも、とくに気になったのが、ベッセイのクランプ。1つに絞り切れなかったので、木工用のクランプを3種類ほど借りて試してみました。
(次ページ:傷を付けずにガッチリ締められる「UniKlamp(UKシリーズ)」)
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