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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第834回

100円ショップで買った猫用おもちゃに“飛びつく瞬間”をいろいろ撮ってみた

2023年09月20日 12時00分更新

文● 荻窪 圭/猫写真家 編集●ASCII

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おもちゃに飛びつくミル。一番食いつきがよかったのが、この繭のおもちゃ。2023年2月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 子猫……に限らず、なんらかの縁があって猫が家にやってくると、ご飯とか水とかトイレとか、そういった必需品は当然として、次についつい用意しちゃうのが「猫おもちゃ」。

 これが悩ましい。意外に高価なのである。高価といっても数百円だし、中には電動式の凝った動きをするものだと数千円レベルなのだけど、「買ってみないと猫が遊んでくれるかどうかわからない」って思うと躊躇する。「これで500円もするのかー。なんだかなあ」と思っちゃうと、なかなか買いづらい。

 中でも、棒の先にふわふわした何かが付いてる「ねこじゃらし系」のおもちゃは定番だ。これは棒の先にふわふわが付いてるおもちゃで、熱狂はしてないけれど飽きずに今でも遊んでくれる。そんな瞬間を捉えてみた。

ふわふわが気持ちいいらしい。舌を見せて飛びついた瞬間だ。2023年5月 ニコン Z 8

 次の定番ものは、「猫釣り系」。棒の先にひもがぶら下がってて、その先に餌的な何かが付いてて、猫をじゃらすおもちゃだ。これはけっこうバリエーションも多くて、食いつきもいいのだが、壊れやすい。羽根が付いてるタイプだと、瞬殺である……うちのミルの場合。

 とはいえ、猫が喜ぶのであれこれ買ってしまうのだが、一番よかったのは「紐の先に蚕の繭」がくくりつけてあるおもちゃ。繭ってのがいいらしい。

繭を紐でくくってあるだけのシンプルな構造なのだが、じっと見てたかと思うと一瞬で食いつかれるのだった。2023年2月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 こんな調子である。

 冒頭写真は、左手でおもちゃを操りつつ、右手で撮った写真。猫瞳AF+連写さまさまである。

 でも、安く済まそうと思ったら、おすすめは100円ショップの「子供用おもちゃ」コーナーだったりする。なにしろ安いのである。猫用のおもちゃは羽根が付いてたり音がしたりと工夫されてるのだが、猫はそんなのなくても面白がってくれるのである。

 意外に喜んだのはピンポン玉。100円で6つ入ってたりするコストパフォーマンスのよさがたまらない。しかも、軽くてよく跳ねるし、作りもアバウトなので、微妙に動きが不規則だったりするのだ。

廊下に転がっていったピンポン球にじゃれついてる、うちのミル。軽いので、ちょっとしたことでぴょんと飛んで行ってしまうのがまたいいらしい。2023年9月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 ただ、軽くてよく跳ねるので、写真に撮るのは難しい。これなんか肝心のピンポン玉が半分切れてしまった。。。。

遊んでたと思ったら、自分でピンポン玉を放り投げちゃって慌ててるミルと、慌てて撮った写真。2023年9月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 で、だいたいどっかにドリブルして持っていってしまって、手が届かないところに入り込んで行方不明になるのだが、100円で6個と思えば「まいっか」となる。そして忘れた頃に、ひょんなところから発見されるのだ。

 もうひとつ、意外にヒットだったのが「エアスピン」。ゼンマイ仕掛けでプロペラが飛んでいくだけのものなのだが、これが、猫の野生心に火をつけるらしい。

プロペラをセットして、きりきり回して打つ準備をしただけで期待の目で見つめるミルなのだった。2023年9月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 一番ハマってた頃は、キリキリとゼンマイを巻く音がすると瞬時に飛びつく姿勢になり、発射するやいなや飛んでいったものである。さすがに今はそこまでではないけれど、夢中になってた時期に撮影した動画からちょっと切り出してみた。

 発射した瞬間に飛びついて、インターセプトした瞬間である。

フルHD動画から切り出した3枚をどうぞ。待ち構えて、発射した瞬間に飛びついて、こっちがびっくりしたのだった。2021年10月 アップル iPhone 13 Pro

 このとき編集した動画があるので、よろしければどうぞ。うれしそうに追いかけていって、しかも咥えて戻ってきて、次を催促するのである。そこまで好きだったかー。

 というわけで、ペットショップやネット通販で猫用おもちゃを買うのもいいけれども、100円ショップの幼児用おもちゃコーナーは穴場だよ、猫を飼ってる人は一度行ってみると、猫が喜びそうなおもちゃがあるかもですよ、という話でした。

 にしても、猫が何を喜ぶかってわからんもんですな。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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