米アマゾンは8月14日(現地時間)、カスタマーレビューにAIを使った要約機能を導入したことを発表した。この機能は少なくとも2〜3ヵ月前からテストされており、現在はアマゾンのモバイルアプリで、米国ユーザーの「一部」に広く提供されている。
キーワードで絞り込みも可能
1995年にスタートしたアマゾンのカスタマーレビューは、昨年だけで1億2500万人がおよそ15億件のレビューと評価を投稿している。これは毎秒45件のレビューに相当する。
AI要約機能を利用したカスタマーレビューがある場合、詳細ページに複数のユーザーのレビューを要約した文章が表示され、末尾に「AI-generated from the text of customer reviews(カスタマーレビューからAIが生成)」と明示される。
また、要約文の下には、レビューから抽出された商品の特徴をあらわすキーワードが現れる。ここでは「Ease of assembly(組立てやすさ)」「Qulity(品質)」「Noise(騒音)」などが表示されている。
そのうちの一つをクリックすると、そのキーワードに言及したカスタマーレビューが一覧表示され、クリックすることで全文表示も可能になる。
要約に使うのは購入した顧客のレビューだけ
同社は商品を購入させるため(またはさせないため)に虚偽の情報を投稿するいわゆる偽レビューを厳しく禁じており、積極的に阻止するために多大なリソースを投じている。
本機能でAIが生成する要約文は、購入が確認された信頼できるレビューのみを使用しているため、ユーザーは購入者の意見を一目で簡単に理解することができるようになっているという。
さらに、カスタマーエクスペリエンスを向上させるため、常にAIモデルをテスト、学習、微調整しており、今後数ヵ月のうちに、この機能を他のカテゴリーやユーザーにも拡大する可能性があるとしている。