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このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第416回

今年のベストコスパ機、早くも決定!? 「Pixel 7a」は上位モデルと遜色ナシ!

2023年06月10日 12時00分更新

文● 村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

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パフォーマンス&電池持ちにも満足

 プロセッサーは、上位モデルのPixel 7と同じ「Google Tensor G2」を搭載している。メモリーもPixel 7と同じ8GBだ。実際の使用感にもほとんど差はなく、普段ハイエンドモデルを使うことが多い筆者がストレスを感じることなく操作できた。

 「Geekbench 6」というアプリでベンチマークを測定してみたところ、シングルコアは1300前後、マルチコアは3000前後のスコアを記録した。Pixel 7を測定すると、シングルコアが1000前後、マルチコアは3200前後だったので、処理速度は同等と言えそうだ。

「Geekbench 6」で計測したベンチマーク。筆者の計測では、シングルコアのスコアはPixel 7を上回った

 ちなみに、筆者が最近「Geekbench 6」で計測したスマホのスコアを挙げると、Snapdragon 8 Gen 2を搭載する「Galaxy S23」はシングルコアが1900前後、マルチコアが5000前後。Snapdragon 695を搭載する「arrows N」はシングルコアが900前後、マルチコアが2100前後だった。Pixel 7aのパフォーマンスはミッドレンジとハイエンドの間くらいと評価できそうだ。

 バッテリー容量は4355mAhで、グーグルは24時間以上の電池持ちをうたっている。実際に、筆者が使っている範囲では1日で電池がピンチになったことはない。相当ヘビーに使わない限り1日は余裕で持つはずだ。

 なお、Pixel 7aはAシリーズでは初めてワイヤレス充電にも対応した。ただし、他のデバイスにワイヤレスで給電する「バッテリーシェア」機能は備えていないので注意が必要だ。

標準的な省電力モード「バッテリーセーバー」に加えて、電池持ちを最大72時間に延ばせる「スーパーバッテリーセーバー」も搭載。充電時に電池への負担を抑えて、電池寿命を長くする機能も搭載

「消しゴムマジック」や「リアルタイム翻訳」も便利

 Pixelならではの便利機能は、上位モデルのPixel 7と同じように利用できる。たとえば、「フォト」アプリでは、画像に写り込んだ不要な人物などを消す「消しゴムマジック」、ピンボケの画像をシャープにする「ボケ補正」など、多彩な編集機能を利用できる。これらの機能は、Pixel以外のスマホでは「Google One」に加入しないと追加されないが、PixelではGoogle Oneに加入せずとも利用できる。

不要な写り込みを自動で検出してくれる「消しゴムマジック」。なぞって指定したものを消すことも可能

 「リアルタイム翻訳」は通訳機のように使ったり、外国語で書かれたメニューなどにカメラをかざすと瞬時に翻訳されたり、受信したメッセージを自動で翻訳したりしてくれる機能。海外出張や海外旅行で役立つこと請け合いだ。

リアルタイム翻訳は、言語によって利用できる機能が異なる。英語、日本語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語は全機能に対応。ちなみに、韓国語と中国語(簡体字)はメッセージとカメラのみの対応

 録音した音声を瞬時に文字起こししてくれる「レコーダー」アプリも便利。同様のアプリは増えつつあるが、Pixelの「レコーダー」は、プリインされていて、オフラインで使えて、完全に無料で使えることに優位性がある。英語を録音した場合、声を聞き分けてラベルをつけてくれる機能も利用可能。日本語にも対応することを期待したい。

「レコーダー」の自動文字起こしは、英語、日本語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語に対応。英語は複数の人の声を聞き分けて、ラベルを付ける機能に対応していた

 Pixelは画面のカスタマイズ性が高いことも特徴。画面の配色を変えたり、アイコンをテーマカラーで統一したりするなどして、ホーム画面のイメージをガラリと変えることが可能。操作性はベーシックなAndroidだが、画面デザインで個性を主張できるわけだ。

ホーム画面を楽しくカスタマイズできることも魅力。時計のウィジェットは5種類から選べる

【まとめ】2023年を代表する高コスパモデルになるかも

 日本では、Galaxy、AQUOS 、XperiaがAndroidスマホの3強と言っていいだろう。それぞれ個性がある端末がリリースされているが、ハイエンドモデルはもはや20万円を超える。Pixel 7aはそれらよりもスペックは低く、“ミドルハイ” と呼ぶべきモデルだが、ハイエンドモデルと比べて見劣りするような欠点は見当たらない。

 Aシリーズ史上、上位モデルとの差分が最も少ないモデルとも言える。6万2700円は破格と言ってもいいだろう。久しぶりにドコモが取り扱うこともあり、今年最も注目されるスマホの1台になるだろう。

  Pixel 7aの主なスペック
価格 6万2700円
ディスプレー 6.1型有機EL(20:9)、90Hz対応
画面解像度 1080×2400ドット
サイズ 72.9×152×9mm
重量 193.5g
CPU Google Tensor G2
内蔵メモリー 8GB
内蔵ストレージ 128GB
外部ストレージ ――
OS Android 13
5G対応バンド n1/2/3/5/7/8/12/20/25/28/38
/40/41/66/75/76/77/78/79
4G対応バンド 1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19
/20/21/25/28/32/38/39/40/41/42/66
無線LAN Wi-Fi 6E
カメラ画素数 64メガ(標準)+13メガ(超広角)
/イン13メガ
バッテリー容量 4385mAh
ワイヤレス充電
FeliCa
防水/防塵 ○/○(IP67)
生体認証 ○(画面内指紋+顔)
SIM形状 nanoSIM+eSIM
USB端子 Type-C
イヤホン ×
カラバリ Charcoal、Sea、Snow、Coral
 

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