今年のゴールデンウイーク(GW)は、どこへ行っても人が多くてちょっとバタバタしそうなので、ほぼ家にいた……というのは口実で、実は、うちのかふか(およそ15歳)の具合が3月くらいからあまりよくなくて、ちょっと長く家をあけるのが怖かったのである。
一時期は食事もほぼ摂ってくれなくて(「ちゅーる」ですら嫌がるレベル、といえば猫飼いならわかってくれそう)、これはヤバいってんで何度か医者へ連れて行き、感染症ってことで抗生物質打ってもらったりとなんやかや手を尽くしたところ、4月に入って食欲が大幅に戻り、激減した体重もどうやらいくらか増えて、人さまにお見せできる姿に戻ってきたのである。
かなりの復活っぷりなので、今回のテーマは「遠出しないGWは家で猫と遊ぼう」だ。冒頭写真は、元気になって顔もちょっとふっくらしてきた、かふかのアップ。老齢だからよれっとしてるけど、目力は戻ってきてうれしいのである。
カメラは、このGWに借りたキヤノンの「EOS R8」。レンズは、室内で猫を撮るならこれだよねってことで、24mm F1.8のマクロレンズ(「RF24mm F1.8 MACRO IS STM」)を中心に。
キヤノンのEOS R8って、フルサイズミラーレス一眼の中ではエントリーモデルなのでボディ内手ブレ補正はない。だから、室内撮りには向かないかなと思っていたけど、なんのことはない。ISO感度を上げればいいのだ。高感度にはそこそこ強いからね。
しかも、RAWで撮っておけば、「Adobe Lightroom」(画像編集アプリ)の新兵器「AIを使ったノイズ低減」を使えるのである。これなら、感度を多少上げてもOK。技術の進歩ってすごい。
次の写真は、弱ってたかふか用にしつらえた過保護ベッド。かふかがお気に入りの丸いカゴにブランケットを被せて暖かくしてあげたのだけど、その中はとても暗い。暗いけど容赦なく撮っちゃえるのだ。暗くても、ちゃんと瞳を捉えてくれるのがいい。
ただ、この丸いカゴはちょっと高いところにある。若い頃はぴょんと飛び乗ったのだけど、今はよっこらしょ、と何段かに分けて上ってる。厄介なのは、それを狙う黒猫ミルである。
まだ2歳のミルは、かふかがちょっと元気になると遊んでもらおうとちょっかいを出すのだが、かふかは「若い猫と遊ぶ体力はないからほっといてくれ」と嫌がるのだ。知人の家でも、先住猫と新しく保護した猫の折り合いが悪くて苦労してるって話をよく聞くわけで(うちの場合は、先住猫のほうが気が弱いという点でちょっと違うのだけど)、みんな、なかなか大変なのである。
かといって、遊び盛りのミルにストレスをためるのも嫌なので、マメに遊んであげるのであるが、最近のお気に入りは猫用の「歯みがき おやつ」。特に、硬めのストロングタイプ。歯みがきというよりは、噛みたい欲を満たすおやつとして重宝してる。
なにしろ、この顔である。ブレないように、シャッタースピードは1/500秒だ。
よく、ミルがかふかに噛みついて、かふかが「ふぎゃあ」と怒るのだけど、この牙で噛まれたくないわな。
そうそう、ミルを撮ってて思うのだけど、”猫瞳AF”の敵は黒猫だね。目を見開いてるときはいいけど、ちょっとしたことで見失う。白っぽい猫だと目を閉じてても目の場所がはっきりわかるけど、黒猫だとそうはいかないからね。
AIを使った猫AFを搭載しているカメラメーカーのみなさまにおかれましては、ぜひ黒猫への対応強化もお願いしたいと思う次第である。
話が逸れた。かふかが復活した記念に、うちの猫をEOS R8でガシガシ撮ってみたって話だった。
手ブレや被写体ブレはあとから直すことはできないけど、高感度によるノイズはAIの利用でかなり消せるようになったので、シャッタースピードを上げてRAWで撮っちゃおう、である。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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