このページの本文へ

Sansanが電帳法に関する調査 大手と中堅・中小企業で明確な違い

2023年02月17日 15時00分更新

文● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 Sansanは2月16日、インボイス管理サービス「Bill One」が、請求書関連業務に携わる1000名のビジネスパーソンを対象に「電子帳簿保存法に関する実態調査」を実施したと発表した。

 2022年1月の電子帳簿保存法改正からおよそ1年が過ぎ、宥恕期間終了まで1年を切った。企業は電子帳簿保存法への対応にどのように向き合っているのか、対応状況や課題を明らかにするため本調査を実施。

 なお、本調査は、大手企業(1001名以上規模)、中堅企業(101名~1000名規模)、中小企業(100名以下規模)といった従業員規模による傾向も分析。

 結果として、全体のおよそ5割が電子帳簿保存法に対応しているが、対応している割合は大手企業がおよそ7割、中小企業がおよそ3割と差があることが判明。また、従業員規模別で見ると、大手企業では「対応している」が76.0%である一方、中小企業は「対応している」が37.6%という結果となり、従業員規模によって対応状況に大きな差があったという。

 また電子帳簿保存法に対応した大手企業の6割以上はペーパーレス化の推進や業務効率化のメリットを感じているが、中小・中堅企業ではデメリットを感じている人の方がやや上回ったという結果も判明。

 デメリットの理由としては一位が「業務フローが複雑になった」、二位が「請求書を処理する時間が増えた」、三位が「対応方法の策定や社内周知の策定が大変だった」という結果に。自社で対応する場合、業務フローを再構築する必要があり、それに伴うさまざまな課題が生じていることが分かる。

 さらに中小・中堅企業の中から、電子帳簿保存法に対応したサービスを導入せずに自社のみで対応した人に、メリットとデメリットのどちらが大きいかを聞いたところ、中小企業においては64.2%、中堅企業においては77.8%がデメリットの方が大きいと感じていることが判明している。

 総論としては2022年1月に施行された電子帳簿保存法への対応は、大企業ほど進んでおり、従業員規模によって対応状況に大きな差があることが判明。また、大手企業ほど電子帳簿保存法への対応にペーパーレス化の推進や業務効率化といったメリットを感じている一方、中小・中堅企業では、デメリットを感じる傾向が強いことが分かり、自社での対応による業務の複雑化が要因であることが明らかになったとしている。

カテゴリートップへ

ピックアップ